FRENZ 2025 1日目夜の部OP「On stage」 あとがき
https://www.youtube.com/watch?v=6WYX3u1_gi8
FRENZ 2025 1日目夜の部のオープニング映像を公開しました。
その制作について記します。
一から企画に取り組む機会
昨年のイベント終演後に、主催からOP映像を頼みたいと話がありました。
時間に余裕もあるし、なるべく質の高いものを目指そうと考えました。
OP動画は依頼制作ではありますが、本イベントのOPは内容の自由度が高く、自主制作の範囲とも捉え取り組みました。
普段は既存曲からアイデアを出すMV制作が多いです。今回はそれとは違い、何もないところから構想を練る必要があります。その分自分の作風や考えなどが色濃く反映されているかも。
2016年にもFRENZのOP動画を制作したことがありますが、その時も同様に感じていました。
https://www.youtube.com/watch?v=-baLl9H-4h42016年のOP。反省も多いが、一から自分の案で展開していった貴重な経験
オンステージ
自主制作では、技術的に課題を設定して表現を決めることもあります。今回は3Dでのキャラクターアニメーションを取り入れようと考えました。FRENZといえばあの白い人間(「某人間」というらしい)。2009年のイベント初回からサイトやOPなどのビジュアルに度々登場しています。自分にとっても馴染みがあるし、3Dキャラアニメ初心者にうってつけの造形。最初に動画に登場させようと決めたモチーフです。動き回るような行動はとらせず、単純なアニメーションをつけステージに配置しています。ゲームの待機モーションをイメージ。
https://gyazo.com/fa5e5832a936088d4965c8e4ecca9f6dモデルもシンプル
この人間をモチーフに、スタッフ、参加者、制作者、場所などイベント自体を抽象的に想起させようと決めました。
人間を配置するシチュエーションのアイデアを考えるとっかかりとして、固定のフォーマットを作ろうと考えました。
出展者が壇上で話すというイベントの特徴から、ステージを連想。ステージを中央に配置し、そのステージ上でイベントに関連するモチーフを登場させる流れにしています。
https://gyazo.com/02f70bed9920ed496c21633aee75b5c5最初期の案出し。服装は変えない方針に
https://gyazo.com/3fba9fdd0dd418896c7db15ff6eb3bbe/thumb/400#.jpg https://gyazo.com/1d556b19cf0b7def6bcb4303efedf3b8/thumb/320#.jpghttps://gyazo.com/28122893633fec41f78b3eb585ad623c/thumb/380#.jpg https://gyazo.com/c2cf6b1ac7590b17891a053148dd0812/thumb/320#.jpg自分の場合、自主制作では一定のルールで変なアイデアを考えることに注力した方が長続きする
今回はRedshiftを全体で取り入れています。写実っぽいビジュアルなので自分の作品としては珍しくモーションブラーもかけています。レンダリング負荷なども考慮し24fpsで制作。fpsが質感に大きく影響を与えることを実感しました。
https://gyazo.com/415b2d0eac31ab2cca8dbd564285b421/thumb/380#.jpg https://gyazo.com/625bcb55206e4b8213e743c454c586ea/thumb/380#.jpg何となくイメージできるが文脈に依存しすぎない。知らなくても楽しめるものを目指すことが重要だった
https://gyazo.com/02e29e20435c36ade2d6a3359a08ec68開催15回目。当初Anniversaryとしていたが過去OPと整合性取るため言い回し調整。15周年ではないため
構想の共有
ある程度カットを作り全体の構想が見えてきた段階で、主催の方に方向性を確認しました。この時点では無音で、モーションも仮の状態。後で楽曲に合わせて動きをつけ直す前提でした。結果この方向で完成を目指すことに。同時に一つの部で出展者が何人になりそうかなどを聞いておき、構成の参考に。出展者数は曲尺にも影響するので重要な情報でした。
その前後の時期で、楽曲をIno(chronoize)さんに依頼し、希望の構成を伝えました。
昨年FRENZに出展した映像「Kokeshine-Rock」では既存曲を使用させていただく形でしたが、今回は有難くも作っていただけることに。リファレンス等わかりやすく提示いただいたりと大変お世話になりました。 https://gyazo.com/494c32be679df0ef99bed7baddf427c1構成希望の資料とサンプルのカットを提出。今回は具体的にイメージを見せられた方
曲があると完成イメージがグッと見えてきます。曲到着後、タイミングに合わせてカットを再構成、未作成カットを埋め、音楽の細かい部分に合わせアニメーションを追加。楽曲構成もかなり希望を聞いていただけたため、スムーズに音楽に合わせられました。やはり音に合う動きが付けられると楽しい。
ラフ楽曲から仮完成、ブラッシュアップ版とお渡しいただく度、すでにクオリティが高い音が更にパワーアップされるのを感じて、この引き出しは素人の自分にはない…曲作る人すごいなあと感じていました。
出展者紹介
各人が「映像で表現している感」が出せるようにしつつ、一人ひとり専用感があり、誰が見ても楽しめる、という紹介の仕方として、「アイテムを持つ人物+スクリーンに1枚背景」という形式にしました。
当初からこのパートを目立たせるよう構成を考えていました。手間はかかるけど、カットに変化が起きると派手に見える。出展者発表後に使える時間は限られていたので、あらかじめ想定した出展者の人数分シチュエーション案を用意し、あとは名前を入れるのみ、というところまで準備しました。言うだけなら簡単。いつか何かになれと思いながら、ひたすら背景画像と某人間の持つアイテムを考え、制作。やはりアイデアを出すことが大変だし時間がかかる。アイデアの消費量を少なくする自主制作の方法を真剣に考えたい。
https://gyazo.com/f4f2fe592eeabe27eace1002af69c8c7/thumb/380#.jpg https://gyazo.com/06ac46f97efda72848c6269b6c632f08/thumb/380#.jpg事前に背景とアイテムの案をたくさん作る。「映像作品で出てきそうな状況」のお題で大喜利
名前は3D空間上で配置し、C4Dのエフェクタで1文字ずつアニメーションできるよう構成しています。上下左右前後にバラバラに、人物の前後に配置。カメラ位置によってずれて見えるのが面白い。配置の手間は多少かかるけど派手で良いですね。
https://gyazo.com/f6a98915dd4951530a496216e8502d58テストも兼ね、本来入らない自分の名前のカットをエンドカード素材として制作。エンディング動画で見れます
全体を通して
改めて見ると、決まったカメラワークの時間が長く、同じような構図の中で展開していく映像になりました。その分なるべく飽きないよう多くのアイデアを盛り込めたと思います。依頼制作ではありますが、自主制作の範疇と捉え割と好きに作れました。単に自分の興味のあることを形にできたと思います。
OPとしての決まり事や想定される質を守りつつ、イベントを知っている人も初めて知った人も含めて、ニュートラルに楽しめる映像を目指して作りました。各部全通するほど熱心な人だけでなく、その部だけ参加する人、ネットで知った人も楽しめて興味を持ってもらえる内容になることを理想としました。
イベントの名物となっている強力な音響で会場を揺らしながらInoさんの楽曲が流れ始めた際、自然と手拍子が起き非常に嬉しく思いました。ありがとうございました。