XBB.1.5
XBB.1.5
米国で新たなオミクロン株の下位系統XBB.1.5が急速に拡散している。現存するオミクロン下位変異株のうち免疫回避力が最も強いといわれ、米保健当局が緊張している。
先月米コロンビア大学の研究陣は科学ジャーナル「Cell」に発表した研究論文を通じて「XBB下位系統はオミクロン用のワクチンブースターショットに対する強い抵抗力まで備えていて脅威的」と説明した。米国アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長も「XBB下位系統はブースターショットが提供する免疫効果を減少させる」と懸念していたことがある。
XBB.1.5の感染拡大が続く一方で世界保健機関(WHO)は、この派生型の突然変異によって感染症がより重症化する証拠はないとしている。だが、いまはまだ初期段階である。米国では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院患者数が徐々に増加しているものの、その数は2022年初頭のピーク時と比べはるかに少ない。