荒野のガイガー探知機/山野一
心に残る漫画体験は、自分の物語の捉え方に伝染してしまうところがある
自分の短編漫画(きれいなおねえさん、セーターを編もう!)を描いてコミティアで売って5日くらい経った後、何かのオチに影響を受けている気がするけど何だろう。。と心の中を探して見つけた 荒野のガイガー探知機(山野一/貧困魔境伝ヒヤパカ収録)のオチだ
多分、teenageの頃の私は山野一に「fantasyが持つ力強さ」を感じたんだと思う
山野一の「fantasyが持つ力強さ」がどう好ましいのかというと 人生とか世の中とかは不条理なんだよね。誰かが辛い思いをしている。でも基本的に人はみんなあっけらかんと暮らしているわけだよね。そういう無常さと、それを空元気に語るというか、とにかくあっけらかんとしていて明るく居る。 
「無常で明るい」のは多分セーラームーンも同じなんだろうけど、なんで山野一にこだわるかっつーと、ページ数が少なく短くすぐ読めて、無情の残酷さはその短さにちょうどよい濃度にしてある。つまり強い残酷さは短編のページ数でも価値が成立するためにある(とも言えるのでは)。そう仮定したら、「短編だから好き」なのかも。
ダークファンタジー作品にはサッと服用できる「気つけ薬」みたいなところがある気がする。
https://gyazo.com/0c083a14bf051d0bd45a8dacc443178e
https://www.amazon.co.jp/貧困魔境伝ヒヤパカ-山野-一/dp/4792603145