20200619 「Miro」は面白そう
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今週水曜日の新大の国語科教育法Ⅰの授業では,「(仮想)学校法人 峰本学園中等部の国語科年間指導計画」を作成する,本の触りの部分をやってみた。テキストには年間指導計画の作成という項目があり,年間指導計画を作成する際に考慮すべきことが縷々述べられている。これはこれで良い情報なのだが,そうしたことを文字情報として学生に伝えても,「ふ〜〜〜ん」としか感じ取ることができず,自らの血肉になることは到底叶わないだろう。そこで,年間指導計画を実際に作らせよう,と考えて授業を構成した。そのために「(仮想)学校法人 峰本学園」なるものをでっち上げた。(^_^;) いやはや,「仮想」と銘打っていても,なんか気恥ずかしいものですね・・・。この峰本学園の指導目標を3項目掲げ,それを実現するために国語科としてはどのような指導目標を立て,指導計画を考えるか,というところを実際にやらせてみようとしたのだ。
ところが,これを実際にやろうとすると,当然のことながら膨大な時間がかかる。そもそも,たとえ仮想とはいえ,1つの学園の指導目標をしっかり固めるにはとんでもないエネルギーが必要である。私にはとてもそんなことはできません・・・。いやはや,学校を創った先人たちの偉大さは計り知れない。まあ,自分一人だけで考えたのではないだろうけれどね。
そこで,ともあれでっち上げた指導目標(恥ずかしくて公表できません)を実現するためには,国語科としてどんなことが可能か,というテーマでブレーン・ストーミングをさせた。これはなかなか面白かった。学生たちは最初は遠慮していたようだが,私がとっかかりにつまらないアイデアを書いたところ,次から次から面白いアイデアを出してくれた。このプラットフォームはScrapboxの共同作業用プロジェクトを使っている。1つのページに私と学生が同時にアクセスし,自分のアイデアを書き込むのである。こうした作業にはScrapboxのプライベート・プロジェクトは抜群に向いている。
様々な興味深いアイデアを出してくれていたのだが,その途中で私は,彼らのアイデアの方向性の欠陥部分に気づいた。そこで,いったんアイデア出しを止めさせ,別の方向での考えを求めた。この後もよかったな。修正された方向性で様々なアイデアを出してくれた。いやぁ,個人的にはとても面白かった。
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次に,「おくのほそ道」の教材研究に移る。それに取り組む前に,「そもそも古典って何を教えるのか?」という問いを立て,これまたブレーン・ストーミングする予定だった。しかし,時間的に余裕がないので,来週に回す。最近,こんなことばっかりだな。
でも,そのブレーン・ストーミングの手法として,上教大の阿部隆幸さんがブログで紹介していた「Miro」というサービスを試してみた。Miroはオンライン上のホワイトボードである。オンラインで参加したメンバーがそれぞれに付箋を貼ったり,書き込んだりできる。テンプレートも豊富で,アイデア出しに使えそうだ。しかし,どんな動作をするのか,ネット上の情報だけでは今ひとつ掴めなかった。しかし,この授業は,多少「なんでもやってみよう!」という試みが通じる雰囲気のあるものなので,「ええぃ,ままよ!」とばかりに学生たちに参加させ,付箋を貼るという作業をお試しでしてもらった。それが上記の画像のものである。これは静止画のわけだが,実際は動いているわけで,これが非常に面白かった。参加者がどこにいるのかがすぐわかるし,彼らが貼り付けた付箋も,書き込もうとしていることも,リアルタイムで動いて表示される。これは面白い! 来週の授業ではこれを本格的に使って,ブレーン・ストーミングをさせる予定である。いろいろ可能性がありそうだ。ただ,フリーだとボードが3枚まで,という制約がある。教育目的なら無制限になるそうだが,開発元に申請しなければならない。でも,なんとかチャレンジしてみたい。