20200615 2年生ゼミでリレー物語をやってみた!
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月曜4限は2年生のゼミである。遠隔授業でのゼミ,しかも初めてのゼミ研究ということで,学生たちは当初から緊張していた。何しろゼミのメンバーがよくわからないのである。1年間過ごした仲間ではあるが,クラスが違う学生とはあまり話したことがなく,どんな人なのだろうとお互いにわからない。それで,当初は緊張と,相手を知りたいという思いとで交錯していたようだ。それが,先週になって関心のあるテーマごとにZoomでグループワーク内で話し合わせたら,どうやら面識が進んだようだ。ゼミ研究への目処がついたようである。
そして今日,学生からの要望に応えて,ゼミ内で「リレー物語」を作ることにした。リレー物語は最初にそれぞれが物語の冒頭を好きに創作し,それを次の人に回して続きを書き継いでいく,というものだ。私はそれを8人分回すことにし,それぞれの内容について物語の構造を踏まえたガイドラインを設定して学生に書かせている。文章の構成を学ばせる,という意図があるものだが,学生たちはそうした意図そっちのけで創作に没頭してくれる。毎年1年生に行わせる,私の定番ネタである。 これを2年生のゼミ内でやりたいと言う。学生からの要望にはほぼ無条件で応えることがモットーの私は,大いに喜んでこのリクエストに応えた。結果,ゼミの時間ほとんど全てを費やすことになったが,それに見合う,素敵な時間となった。学生たちの創意とユーモアとが溢れた,楽しい作品ができ,皆でそれらを味わうことができた。しかも今回は「先生も入ってください!」との要望があったので,私も参加者の一人として加わった。いやぁ,手前味噌ながら,これはいいね! 続きを考える時に頭がカッカとする。それだけ脳細胞が動いている証拠だ。いいね! ゼミの活動として,またやろうか? すぐには難しいから,後期にもう1回やってみようかな。
下記は私が冒頭を書き,学生がリレーして行った物語である。な,なぜに名探偵コナンの世界に宮川大輔が出てくるのだろう……? いやぁ,笑った笑った…。(^_^)
1.物語の始まり(人物・場面の紹介)
あの夜……。毛利蘭と別れた工藤新一は,途中で見つけた黒づくめの男たちが怪しい取引をしている現場をビルの物陰から見て,彼らの様子を伺っていた。
2.物語の始まり(人物・場面の詳しい説明)
新一は男たちの様子をうかがうことに注目しすぎていて後ろから誰かが近づいていることに気づかなかった。なんとその近づいてきたのは、蘭だった。
3.事件の発端(新たな人物・事件の登場)
「新一?何してるの?」蘭が新一に声をかける。「蘭!ついてきたら、アカーーン!!」とお祭り男のような声を出してしまった。黒づくめの男たちは気付いただろうか。
4.事件の発端(新たな人物・事件の説明)
間一髪黒づくめの男たちは気付かなかったようだ。その代わり蘭には新一の本当の正体を疑われることになってしまった。「そうさ、蘭…。俺はな、オレは、宮川大輔だったんだよ・・・。」
5.事件の展開(事件が進む)
「そんな・・うそよ!嘘だといって!!」
6.事件の展開(核心に迫る!)
「嘘じゃないんや。ごめんな、ずっと黙っていて。俺は工藤新一じゃない。…宮川大輔なんや。」
7.クライマックス(人物たちの関係決定)
「だから土曜日の18:00~19:00はずっと俺やで。あとな、「せやかて工藤」って服部のやつがよく言うやろ。あれも本当は俺が言ってんねん。ごめんな、、、。蘭、、、。でも俺の愛する人は蘭、お前だけやで、、、。分かってくれ、、、蘭、、、。」
8.事件の終わり(決着がつき,日常に戻る)
蘭だけがなんとか分かってくれた。
けれどこのお話にはまだまだ続きがあるのでした。