20200515 オンライン授業の工夫あれこれ
青陵短大での遠隔授業開始から1週間がすぎた。私の授業は木・金に偏っているため,ほとんどが2回目を終えた,というところだ。新潟大学の非常勤の授業でも様々に工夫をしているが,それは主にScrapboxを中心とした工夫である。青陵短大の方は,ZoomやGoogle Classroomでの工夫ということになる。新たに試してみたことがいくつかあるので,そのふりかえりというか備忘録を記しておこう。
まず,言葉指導法Ⅱでの工夫である。この授業は同内容を3クラスに対して行う。その内容のうち,講義部分のおよそ30分間は共通するわけだ。そこで,この部分を動画配信してみようと考えた。動画の作成にはZoomを使ってみた。他にCamtasiaという優れものの動画作成アプリがあるのだが,iPadの画面を共有することができるのは,私が今のところ知る限りZoomだけである。そこで,一人Zoomミーティングをして,その様子を録画することで動画を作成した。Keynoteでプレゼンを作り,絵本をpdfファイルに読み込み,これらを示しながら講義をした。今回,国語ワークショップ研究会の中間のプレゼン資料を参考にして,黒地に白文字を中心にしたプレゼン資料を作成した。確かにこの方が目に優しいのではないか。そして,録画した動画をYouTubeにアップロードし,URLを取得して,Google Classroomのクラスにそれを貼り付けた。また,Scrapboxでレジュメを作り,そのURLも貼り付けておいた。学生には授業が始まるまでにこの動画を視聴し,課題に取り組むように伝えた。そして,授業時間の前半はその動画視聴&課題の取り組みとし,後半はZoomミーティングで意見交流をさせた。これを3回繰り返したのである。まあ,とりあえずはうまくいったのではないかな。YouTubeへの動画アップロードも,少し時間はかかったがうまくいったし,初めてにしては上出来である。ただ,30分近い動画になってしまった。これでは学生の集中力を持続させるのは難しそうだな。 次に言葉指導法Ⅱと教養Ⅰ(国語)に共通する工夫である。どちらの授業もふりかえりを授業後に書かせているが,Google Classroomを介して書かせ,提出させている。第1回は学生個々にふりかえり用紙を配布し,それに書かせていた。しかしこれでは学生同士でふりかえりを読み合わせ,コメントすることができない。また,私がこれを読むにもいちいち一人ずつの用紙を開いていかなければならない。そこであべたかさんがFaceBookで紹介していた,Googleスライドを使った方法を試してみた。Googleスライドで学生の人数分のスライドを作り,ひとり1枚を割り当てておく。タイトル部分に学籍番号と氏名を載せていったのだが,これが大変だった。そしてそれを共同編集ができる状態でGoogle Classroomに掲載し,学生に自分のスライドを探してふりかえりを書き,さらに他の学生2名分を読んでコメントを追加するように,とした。これはなかなか良いアイデアだ。学生たちのふりかえりをカードをめくるような感覚で一覧できる。そして,学生たちはお互いにコメントし合うので,意見交流も深めることができる。もっとも,Google Classroomの操作に慣れていない学生たちで自分や他人のスライドを何かの拍子に消してしまう者が何人か出た。その対応に右往左往させられた。慣れていない当初は様々なトラブルが起こるだろうね。しかし,お互いに慣れていけば,良い方法だと思う。 ということで,今週も1週間の授業が終わった。青陵短大の授業6コマに加え,新大非常勤の授業2コマの計8コマをこれから繰り返していくことになる。後期はさらに増えて9コマになる予定だ。1週間で20コマの枠がある中で,ほぼ半数のコマが埋まってしまう。高校教員時代ならばそんなのは当たり前の世界だったが,大学教員はそうはいかない。何しろ膨大な授業準備をしてこれらの授業に臨まなければならないのだ。私も今は家族に多大な負担を強いて,ようやく対応できている。家庭不和の原因が増えて困ってしまう。今年1年は辛抱だなぁ。自分自身にスキルが身につき,また財産が蓄積していくのを待つしかない。辛抱,辛抱……。とほほ。