20190627 読み聞かせで夢見ること
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2年生は2週間の幼稚園実習を(ほぼ)終え、今週から授業再開である。私の担当する言葉指導法Ⅱも2週間ぶりである。今日は「読み聞かせの実践(2)」と題して、学生に読み聞かせを行わせ、それを相互評価する、という授業を行った。学生には、先日行った読み聞かせの実践で扱った方法ではない方法を選ばせ、その読み聞かせを3〜4人のグループ内で互いに演じ、相互評価させた。
学生は実に和気藹々と読み聞かせをしてくれた。実習を経て、だいぶ読み聞かせが板についてきた感じである。実習中も読み聞かせをたくさんしてきたのだろう、自信が見える。ただ、相変わらず考え聞かせは苦手っぽいし、いっしょ読みは一斉音読が中心になってしまう。まあ、それでもいいのかもしれない。数ヶ月前はこうした読み聞かせ方を知らなかった彼らである。それが、今日彼らが示したようなところにまで辿り着いた。それを素直に喜ぶべきなのかもしれない。 学生たちに、実習で新しい読み聞かせ方をさせてもらえるよう担当の先生と相談して欲しい、と頼んでおいた。彼らはそれを実行してくれたらしく、中には2つの読み聞かせ方を試して実習先の先生から「勉強になった」と言われた、と報告してくれた者もいる。しかし一方では、担当の先生に相談したが「それは園の方針と合わないからやめてくれ」と言われた、という者もいる。残念なことである。もっとも、この読み聞かせ方を本格的に取り入れたのは昨年度からだ。まだまだ周知させるには乏しい実践数だし、吉田新一郎さんの本は出たけれど読んでいる人はまた少ないだろう。読み聞かせに対する現場の意識が変わるのは一体いつのことになるのやら、遠い遠い話である。
それでも、昨年度の卒業生が133名。今年度は127名が卒業予定である。彼らの大半は幼児教育の現場に出て行く。その彼らが少しずつ読み聞かせの新たな方法を試し始め、それが少しずつ浸透していけば、ある時にはブレイクスルーが起こるかもしれない。私も教員免許状更新講習で読み聞かせ方法の紹介をしているが、今年は2回の機会をいただいている。これらの活動がある時、実を結ぶことを夢見ずにはいられない。そうなった時、新潟県は読み聞かせの最先端を走る県になっているだろう。 もしもそうなったら、私という幼児教育界の異端者も、レーゾンデートルを見いだせるのかもしれないな。