20190605 大学も「探究」をベースにしよう
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最近の読書での収穫はこの2冊である。どちらもこれからの教育について考えるための基礎を作るのに良い。これからの教育は、この2冊の提言を避けては通れないだろう。
同時に、この2冊の提言が驚くほど似ていることも特筆すべきことだ。「学校」をつくり直すは、探究を基盤とした教育をすべきだと訴えている。これはAppleのデジタル教育でも同様のことが述べられているのだ。ジョン・カウチの実践の方が時間的には早いことになろう。それでも、これが今日の日本で同時期に発売された本に述べられているというのは、時代がそれを志向すべき状況になっているのだろうか。 この「探究」をベースにした教育は、今後、学校教育で主流になっていくだろう。そして、そこで教える教員を養成する学校こそが、いち早くこの「探究」をベースとした教育を実践すべきだ。そうしてこそ、この教育を実践できる教員を増やすことにつながる。どうしても我々は自分が経験したことをベースとして自分の仕事に取り組みがちである。だからこそ、教員養成校での経験を「探究」をベースにしたものとすることで、そこを出た教師は自分の実践を積み重ねることができる。
先日、本学でも「学習成果可視化の取組みと実際」と題した報告会が行われた。研修会に参加した教員によって4つの大学の取組みが報告された。その結論として、以下の2つが挙げられていた。
学習成果の可視化は……一目で可視化できる資料を発行する方向性である
学習成果可視化は、卒論・卒業研究を最終的な目標とするためにカリキュラムの変更を伴うが、同時に実際的な学習スキルを補完するために、ラーニングコモンズ・学習支援をてこ入れする必要性がある
1つ目の資料の整備は事務的な問題として、2つ目は今後の本学が目指すべき姿であろう。少なくとも本学は教員・看護師・介護福祉士を養成する学部・学科を持つ大学・短大である。その学部・学科はもちろんのこと、一般的な資格取得を目指す学科であっても、「探究」をベースにした教育を行うことによって学生の学修を高めることは必至だ。
そうであるならば、「探究」をベースにした教育に転換するために、カリキュラムの見直しが必要である。また、それを支援する体制も整えるべきである。この2つの方向性を本学のとるべきあり方として、小さい声ながら提言したい。