20190423 考え聞かせについての学生の感想
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桜ももう散ってしまいました……。
先週の木曜日の言葉指導法Ⅱでは、絵本の読み聞かせの可能性を広げる授業を行っている。特に今年は、6月の学会に合わせた研究と同時進行で授業を行っている。授業で読み聞かせの方法について紹介し、それを学生に実践してもらうことで、学生の読み聞かせに対する見方がどう変化するかを実験しようとしている。
3つあるクラスのうち1つは考え聞かせに取り組ませている。先週は『読み聞かせは魔法!』の第3章を基にして、考え聞かせについて紹介した。約60分間に渡って考え聞かせの特徴と方法、注意すべき点を教え、YouTubeの動画を見せたり、私が見本を見せたりした。その後で、持参した絵本を使って実際にやってもらった。最後に授業のふりかえりを書かせたのだ。 今日は、そのふりかえりのチェックをしていた。まだ半分ほどなのだが、学生が考え聞かせについて、その可能性を感じているとともに、戸惑いもあることがよく分かる。例えば、以下のような学生のふりかえりがある。それに対して、私の書き込みを示そう。
『○○』の本を考え聞かせをしたのだが、なかなか難しかった。自分の考えがあまり浮かばず、焦ったが、もう少し本を読み込んで次回は今回よりスムーズにできるようにしたいと思う。
(コメント)どんな考える力を子どもに示そうかとあらかじめ用意するといいですね。例えば、言葉の意味に注目して欲しいなら、言葉の意味を自問自答するとかね。
自分自身がその本をよく知っていて、様々な視点から見れる絵本でないと、難しいなと感じました。
(コメント)目的によるんですよ。静かに味わわせたいなら通常の読み聞かせを、いろいろなことに気づかせたかったり読み方・考え方を身につけて欲しいのなら、考え聞かせを、かな。
聞いている側は自分の同じことを考えているのかな、違うことを思っているかなと考えると、さらに読むことが難しいと思いました。
(コメント)違う考えを示すのなら、それこそ聞き手にとって参考になるでしょう。相手の同意を求める必要はありません。
考え聞かせをする前によく研究して、自分の考えが伝わるようにしたいです。
(コメント)でも、押し付けるのではないのですよ。読んでいる最中に考えることの見本を示すのであって、子どもが「なるほど〜」とか、「え〜、まさかぁ!?」とか思わせていいのです。
考え聞かせの可能性を感じているふりかえりも多いのだが、自分が今までに経験したことのない方法だから、すんなり理解するのが難しいのだろう。次回の授業では、もう一度基本を確認し直さなければならないね。