20190419_授業開始2週間目
4月11日(木)から今年度の授業が開始し、丸1週間が過ぎた。そして、2週目の金曜日になった。どの授業も第1回を終え、第2回に差し掛かっているところである。私は前期は木・金に授業が集中しているので、金曜日が終わるとその週の大半が終わったような気になる。疲れ果ててはいるが、なんとかここまで来ている感じだ。
昨日の木曜日は言葉指導法Ⅱの第2回目の授業があった。1限から3限まで連続3コマだ。さらに、この授業は私の研究と同時進行で進んでいる。6月にある学会で「読み聞かせの方法の違いが学生の読み聞かせ観に与える影響」と題する研究発表を行う予定である。これは、今までの授業実践の結果で、学生が「考え聞かせ」に抵抗感を持っているような感触を得たのをきっかけにして、考え聞かせや対話読み聞かせやいっしょ読みに対する学生の感触にはどのような違いがあるのかを確かめ、それを基にしてそれぞれの指導法を改善していこう、と考えたのが基になっている。そこで、普通の読み聞かせを実践するクラスを対照群とし、考え聞かせや対話読み聞かせを実践するクラスを実験群として、2要因混合計画による実験授業を行おうと考えたのだ。そして、その結果を学会発表で行おうとしている。しかし、そのためには3つの読み聞かせのやり方を担当している3つのクラスで別々に同時に教えねばならない。それはすなわち、授業準備が普段の3倍に増える、ということでもある。いやはや、自分でも無謀な計画を立てたものだと思うが、幸いにして昨年の授業でのストックがあるので、対話読み聞かせや考え聞かせを紹介するレジュメやKeynoteの資料は作ってある。これを若干リメイクして、今回の授業に臨んでいる。それでも、これらを準備するための水曜日は死に物狂いだった。それに加えて、学会発表の要旨の原稿を昨日の木曜日までに提出しなければならなかった。水曜と木曜はまさに目の回る忙しさだった。おかげで、今日(金曜日)の授業準備も昨晩にずれ込み、今日の午前中もひたすら学生の大福帳に返事を書いていた。いやぁ、忙しい4月がまたやってきました。 というわけで、このフラつく頭で授業準備をし、今日の教養Ⅰ(国語)の授業に臨んだ。今日はビブリオバトルの紹介をした。来週、学生たちにビブリオバトルをさせる予定なので、実際のところ5分間で本の紹介をするってどんなものなのかを示すために、私が実演した。今まで、ビブリオバトルの見本を示すのには『ギヴァー』を使っていたのだが、それは後期の授業にとっておくことにして、今回は私の愛読書の一つ、村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を紹介した。 私は重症の村上春樹フリークだが、その私が村上春樹の小説にのめり込むようになったきっかけが、この本だった。私が愛読する村上春樹の小説の中でも、この『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は特別な位置を占める。『ダンス・ダンス・ダンス』もまた特別な小説なのだが、こちらはなんども何度も読み返したのに対して、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』はそうおいそれとは読み返せない、そんな特別な小説である。 この『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を学生に5分間で紹介し、ビブリオバトルのやり方を具体的に示した。その後で、5月の連休明けから取り組む個別自由読書で読む本を早めに探させるために、今日の授業の後半は学生たちを図書館に連れて行き、本学の図書館をざっと見回らせた。学生たちは、学生として初めて訪れる図書館を興味深そうにしていて、図書館の中をあちらこちらと回っていた。しかし、如何せん授業時間の短さよ。今回は図書館に足を踏み入れる、ということが授業の最大の目的だと思っていたが、まさにそんな感じだった。
さて、2019年度はなんとかスタートした。昨夜の冷たい雨で、なんとか枝に残っていた桜の花も、あっという間に多くが散ってしまった。桜が散ると、新年度の初々しさもだいぶ過ぎ去っていく。今年もいよいよ始まっている。