2018年6月
2018/6/25
最近,キーボードで入力をしていると,ミスタッチをすることが多くなりました。なかなか治らないため,これは抜本的な解決策が必要だと思い,親指シフトを本格的に練習することにしました。この文章は親指シフトで書いています。3日くらいで慣れるそうなのですが,どうなりますやら。
2018/6/15
昨日書いた1年生のライティング・ワークショップの授業,教養Ⅰ(国語)がありました。今回は私からのミニレッスンである句読点の打ち方についての説明を極力早く終わらせ,学生たちが「ひたすら書く」時間をできる限り多く確保するようにしました。結果的に25分〜30分くらいは持てたと思います(この授業は45分間です)。そのおかげか,学生たちの執筆は進んだようです。「今日はたくさん書いた〜」と,ある学生が終わりに友人と話していたのが聞こえました。「ひたすら書く」時間はある程度多く連続していないと,その効果を発揮しないのかもしれません。45分授業であるため,ミニレッスンや振り返りの時間を除くと,ひたすら書く時間はどうしても30分間が限度です。それでも,その30分間をしっかり確保してあげるのが必要なのでしょうね。 このひたすら書く時間で,私はカンファランスに努めました。特に,振り返り用紙で書かれていた,前回の時間における学生の感想や質問などで困難を抱えているであろう学生を中心に,カンファランスを行いました。彼らの書くためのハードルを下げることを,今回の目標としているためです。しかし,事前にチェックしていた学生も,この時間内ではだいぶ作業が進んでいたようです。これで一安心でしょうか。
学生の振り返りに書かれた感想は,私を励ましてくれます。以下は先週の振り返りからの抜粋です。
書き始めたら国語が楽しくなってきました。もう少しいろいろ調べて,内容を濃くしていきたいです。また,文章の終わり方が「〜だそうです」「〜である」など,考えるのが難しいなと感じました。
今まで書こうと思っていたものを一度やめて新しく書き直してみました。完成までの日にちが延びたので,納得のいくものを作り上げたいと思いました。
今日はパソコンでようやく書き始めました。なかなか決まらなかったテーマもおそらく決まりました。あとはどんどん書くだけです。頑張ります。
今日でエッセイが書き終わった。最初は書き方もわからないまま始まったけど,書いてみるとどんどん書けた。また,他の人のを読むのも楽しみだ。どんな話があるか気になります。
あらすじをまとめるのが難しい。語彙力がないので,作文ができるか難しい。
一通り文章を書き終えて修正に入っているが,どうやったら読んでいる人も理解しやすい文になるのかと考えながらやるのは大変で,今回は考え込むことが多かった。
これらの感想を,他の作文指導で引き出すことはできるでしょうか? 彼らは自ら文章を書こうとし,自ら文章を修正しようとし,それに悩んだり迷ったりしています。そうした経験はこれまでの作文指導に決してなかったことだと思います。自分の好きなことについて書くものだからこそ,その文章を良いものにしたいという意識が働きます。そこにこそスキルの必要性も生まれるし,学び取りたいという意欲も出てきます。それは,彼らの内側から出てくるものです。そうなったら,あとは適切な情報を与えるだけです。あるいは,情報を得る手段を示してやるだけです。彼らは貪欲に,そして勝手に,学んでいくでしょう。これが「学びが始動する」ということなのだろうな,と思います。
2018/6/14
明日は1年生のライティング・ワークショップの授業が行われます。今日はその準備をしました。自分の好きなテーマで文章を書く,ということをさせています。しかし,それを実行するためのハードルは予想以上に高く,多くの学生がまだまだ作品を書き上げることができません。そこで,締め切りを大幅に延長し,今月末にしました。その分,学生にじっくりと取り組ませようと思います。そして,明日の授業では「句読点の打ち方」についてミニレッスンで取り上げようと思います。「作家のサイクル」の4番目,「校正」の段階に差し掛かってきていますので。参考資料は,あすこまさんのblogで紹介されていた下記の本です。 https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41n5H8YsW5L.jpg
ところで,最初の作品提出の締め切りを延長したせいで,授業回数の前期における残る回数は4回しかありません。はてさて,この間に何をさせようか,新たな悩みの種ができました。
先週の上記の授業で,短大全体で行うことになった「前期授業アンケート調査」を行いました。Googleフォームを使って,学生に授業について回答させました。全般的に高評価だったので,良かったです。ただ,自由記述の中に,「先生の説明が長くて,書く時間が短いです」という回答がいくつかありました。うわーっ! これはまずいですね。明日の授業ではできるだけ説明を簡潔にして,学生の書く時間を確保してあげようと思います。
2018/6/11
先週,言葉指導法Ⅱのいっしょ読みの実習の後,アンケート調査を行いました。Googleフォームを使い,学生にスマートフォン等を用いて回答させました。そのデータを眺めています。Googleフォームではアンケートの集計結果がすぐに出るわけですが,それを見ているとなかなか面白い結果になっています。しかし,単に面白いだけでは済まされません。これを統計的に分析して,今回の授業プログラムが学生にとってどういう意味を持ったのか,私の計画した授業は所定の成果を上げたのか,これらを検証していきたいと思っています。 アンケート調査を行うにあたって参考にした論文では重回帰分析という統計手法で分析していました。私の作成したアンケート項目もこの論文に準じて作成しています。よって,ひとまずは重回帰分析を行ってみようと思います。しかし,重回帰分析は私にとって初めて使う手法です。そこで,まずは回帰分析とはどういうものなのかを学び直しておこうと考えました。使うテキストは以下のものです。困った時の向後先生です。(^^ゞ
https://gyazo.com/1fe1eaa25abd1c6b074a2f273b185f25
これを少しずつ読み進め,載せられている例題を実際にExcelに入力して計算させたりしました。少しでも回帰分析がどのようなものか,実感しながら学びたいと思います。統計学なんて,大学でも学びませんでした。いわんや高校数学をや。しかし,統計学はこうして社会に出ると必要になる場面が多いように思います。いつまでも平均値や%だけを出して,どの項目の%が一番多いかなどという印象だけで物事を判断しないようにしたいものです。それは単なる印象に過ぎず,実態を表しているとは限らないのですから。
2018/6/8
昨日,言葉指導法Ⅱの授業でいっしょ読みの実習を学生にさせました。月曜日に彼らに作成させたシナリオを一旦返却し,いっしょ読みにおいて実施したいことを確認させました。付箋を持参し,自由に使わせました。この後,4人または5人でグループを組ませ,順番に演じさせました。 場所は本学にある教職実践演習室です。ここは幼稚園等の部屋を模して作られており,絵本の読み聞かせの実習ではいつもこの部屋を使って行わせます。園と同じスタイルで実習できますし,部屋の中には絵本もおいてあります。実習をするには好都合です。
https://gyazo.com/d8bd0792d242000c0bb099a58620ba14
写真は実習の様子の1例です。演じている学生が右にいます。何かを問い掛けているのでしょう。子ども役の学生が絵本の絵を指差しています。このようにして,対話読み聞かせや考え聞かせを織り込みながら,グループ内でいっしょ読みを進めさせました。左にいる学生の1人はiPadを持ち,実習している学生の様子を録画しています。これも順番に録画をさせ,全員が終わった後で録画した映像を見ながら検討会をさせています。録画がすぐにできるのはiPhoneでも可能ですが,iPadを使うとその場で映像をみんなで確認しやすいのが良いですね。学生からも,自分の演じている様子を見て参考になる,という意見を多く得ています。
https://gyazo.com/78b28ca32b6dcd37adaeedc7ecb52110
上の写真のように,中には私が本学の図書館から借り出したビッグブックを使って演じてくれる者もいました。ビッグブックは重たいので,学生には扱いにくそうでしたが,それでも実際にやってみることは大きな経験になると思います。
今までに対話読み聞かせと考え聞かせでも同じ部屋を使い,同じように実習を行わせました。しかし,このいっしょ読みの時が学生は一番楽しそうに演じていました。この日にアンケート調査も行っていますので,これを分析することで私の実感が正しいかどうか,検証しようと思います。 今日は,1年生の教養Ⅰ(国語)の授業がありました。ライティング・ワークショップを実施している授業です。今日は作家のサイクルの4番目である「校正」についてミニ・レッスンを行いました。しかし,学生はまだまだその段階には至っていないものが多いので,最初の作品提出の締め切りを延長しました。 また,この授業では私自身も学生と同じ条件で作品を書くことにしています。そして,その作例を学生に示し,考え聞かせとして解説をすることで,彼らの理解に役立ててもらおうとしています。私自身の作品もまだ「修正」の段階です。 学生たちは大半が自分の書きたいテーマを見つけ,PCを使って文章を書いています。しかし,まだ何を書いて良いかわからない者がいます。そこで今日から本格的にカンファランスを始めました。そして,主にまだ書き始めることができていない学生を中心に声をかけ,アドバイスを繰り返して行きました。当面は「自分の好きなことについてひたすらに書く」ことを軌道に乗せるための作業が続きます。第1回目の作品は,ともかく書き切ることを目標にさせようと考えています。
2018/6/6
今日は1限に1年生の基礎ゼミがありました。ほぼ1ヶ月ぶりの開催で,学生の方も予定されていたのを忘れていた者がいたようです。4月当初に今日ゼミがあることは伝えましたし,月曜日にはメールでも知らせておきました。しかし,やはり直前にならないと学生の意識には上らないのでしょうね。昨日のうちにもう一度メールを送るべきでした。
そのゼミでは,私の1年生ゼミで学園祭への対応について話し合わせました。1年生は模擬店を出し,カレーライスまたはカレーうどんを作って売ることになりました。これまた人気になりそうです。ただし,他の模擬店でもカレーは出そうですね。そことの競合が少し心配です。
明日,いよいよ言葉指導法Ⅱの授業があり,いっしょ読みの実習を学生にさせます。今日はその資料を作り,また,昨日書いたように,アンケート調査の項目を考えました。できれば,このアンケートを通して学生の絵本の読み聞かせに対する見方の変化について調べたいと思っていました。しかし,考えれば考えるほど,それは無理だろうと思いました。なぜなら,私の授業が絵本の読み聞かせ観の変容を促すようなデザインになっていないからです。授業中には折に触れて,読み聞かせをする際の目的を意識することが大切だと,言い続けていました。しかし,それは私が声をかけるだけであり,そのことについて学生にじっくり考えさせたり,話し合わせたり,書かせたりする活動を入れてはいませんでした。それでは,学生の変化を期待するのは無理というものでしょう。そこで,アンケート調査では,実際に私がしてきたこと,つまり,3つの読み聞かせ方を学生がどの程度理解し,どの程度できるようになったか,今後はどうしていきたいと思っているか,について調査することにしました。 この調査項目を作成するのに参考にしたのが,たまたまTwitterで見かけた,向後千春先生の下記の論文です。
上記の論文に示されている検証方法を参考にしました。質問紙の作り方をまずは参考にしました。これを参考にしてGoogleフォームを使ってアンケートを作り,明日の授業で学生に回答してもらおうと思います。得たデータの分析方法ですが,論文では重回帰分析をしています。私の場合は,まずその分析方法を学ばなければなりません。私の研究方法では,こうした統計手法が必須となってくるので,慣れない勉強をしていく必要があります。まあ,頑張りましょう!
2018/6/5
昨日行った授業の大福帳に書かれた学生の意見を読みました。意外に「楽しかった」という意見は少なかったです。半数くらいは「大変だった」という感想でした。私の予想では,絵本をどう読み聞かせしてあげようかといろいろ考えることは楽しいはずだと思っていたので,もう少し楽しかったという意見が出てくるかな,と期待していました。どうやら,学生はシナリオの左枠の,絵本の場面の略図を描くのに凝ってしまった者が多く,そこでエネルギーを使ってしまったようです。私のようにそもそも絵心にない者にとっては,略図を上手に描こうなどとは少しも考えないのですが,本学の学生は上手にイラストを描く者が多く,そこに意識が集中してしまったのかもしれません。
私がこのシナリオを作成させたのは,いっしょ読みへの理解を深めさせようというのが目的でした。いっしょ読みを行うには,どのようにして子どもたちを一緒に読むことへと誘うか,を考えなければなりません。また,何を問うて子どもの絵本への理解を深めるか,子どもの読む力をどのように養うか,を計画していく必要があります。そのために,実際に演じる「シナリオ」を作らせれば良いではないか,と考えたわけです。 その一方で,副次的な産物として,学生に絵本の読み聞かせについてじっくりと考えさせることができた,という点があるなぁと気づきました。このシナリオを作るには,絵本の1ペー1ページをじっくり読み,内容を理解し,さらにそれを子どもにどう伝えるか,どんな問いかけをするか,を考えていかなければなりません。学生の感想の中に「絵本についてじっくり考えることができました。」「今まで,こんなに絵本について考えたことはありませんでした。」というものが少なからずありました。これは,よかったなぁ,と思いました。こうした感想が出てくるということは,学生たちは今まで,自分が子どもに読み聞かせをする絵本について事前にじっくり考えることがあまりなかった,と言えるかもしれません。確かに,通常の読み聞かせをするだけなら,初見で,本をパッと開いて,読み始めてもそこそこのことはできます。しかし,いっしょ読みをするには,初見では到底できません。事前の周到な準備が不可欠です。あるいは,このシナリオ作りという課題を与えなければ,学生はその必要性も理解できなかったかもしれません。その意味で,この授業内容は意義のあることだったと思います。
私は,これまでに対話読み聞かせ,考え聞かせ,そしていっしょ読みを経験してきた学生が,自身の絵本観,絵本の読み聞かせ観にどのような変化を持つようになったか,を知りたいと思います。それを,次回の授業でアンケート調査をすることで明らかにできればと思っています。良いアンケート項目を作ることができるか,明日の課題です。 2018/6/4
今日はイレギュラーで,言葉指導法IIの授業がありました。先週行った「いっしょ読み」の実習の後の授業です。この授業では,学生にいっしょ読みを実演させるための事前準備として,自分が選んだ絵本を用いてシナリオ(指導計画)作りをさせました。 「いっしょ読み」は,読み聞かせ,対話読み聞かせ,考え聞かせなど,様々な要素を織り込むことのできる読み方だと思っています。だからこそ,どんなことをするのか事前によく考え,準備しておく必要があります。そこで,それを「シナリオ」という形で書かせることで,いろいろ準備することができるのではないか,と考えました。 書かせるのは,「絵本の場面の略図」「子どもへの声かけ・働きかけ」「予想される子どもの反応」の3つです。まず左枠に,絵本の場面の略図を描かせます。これは,学生たちはお手の物です。イラストが上手な彼らは実に的確に絵本の場面を捉えていきます。
真ん中の枠には,その場面で子どもに働きかけることやかける言葉を箇条書きにして書いていきます。その際,いっしょ読みに必要な下の5つの要素を適切に入れていきます。
子どもが一緒に読むように促す
言葉の様々な点について教える
読み聞かせや対話読み聞かせを取り入れる
考え聞かせや対話考え聞かせを取り入れる
「理解のための方法」が身につくように配慮する
右枠には,予想される子どもの反応を書きます。子どもが言うであろう言葉や動きなどを,箇条書きに書いていきます。こうしたシナリオを考えておけば,学生が選んだ絵本でどんないっしょ読みをするつもりなのか,かなり再現できると思います。
学生たちは戸惑いながらも一生懸命取り組んでくれました。イレギュラーな授業で,16時10分から始まって17時40分まであるのですが,多くの学生がギリギリまで残って作業に取り組んでいました(1時間くらいで早々に書き終えて帰った者もいましたが…)。これから内容を見ていくのが楽しみです。
なお,このシナリオをもとに,今週の木曜日には学生たちにグループ内でいっしょ読みを互いに実習させる計画です。ちなみに,私が実演した『きょだいな きょだいな』のシナリオの一部を下に載せておきます。
https://gyazo.com/344f0182b5307624d6fbf3387e9c11bf
2018/6/1
金曜日の1年生の授業ではライティング・ワークショップを実践しています。昨年からライティング・ワークショップに授業内容を一新していたのですが、昨年は学生に書かせる題材をこちらが指定したりして、まだまだ従来の作文指導から抜けきれないものでした。そのせいか、学生の乗りも今ひとつのところがありました。 今年は、その反省を活かして、学生が書く題材は自由としました。何を書いてもよい。ジャンルも指定しない。物語でもエッセイでも、詩でも短歌でも俳句でもよい。ただし、分量だけは2,000字程度を目指して欲しい、と伝えました。
この指定をして,今日で7回目です。初めの2回はガイダンス的なことをしましたので除外するとして,5回分の時間(この授業は45分授業です)をかけてきました。今回は,下書きを書き,それを修正しようというミニ・レッスンを行いました。しかし,今に至るまでもなかなか書き始められない学生が少なからずいます。今日,とりあえずの締め切りを再設定しましたので,重い腰を上げた者も何人かいます。しかし,それでもまだ書けない者がいます。
それだけ,今まで受けてきた教育の中で,文章を書くという経験をしてこなかったのだろうなぁ,と思いました。実際,何を書いてもいいというような指定での作文は,まず経験しなかったでしょう。そのために,何を書いたら良いのか戸惑っているのだろうと思います。だからこそ,何を書くか,というアイデア出しは大切ですので,そこに時間をじっくりかけるようにと口を酸っぱくして訴えています。
また,今のところ,ライティング・ワークショップの要である個別カンファランスは行わないでいます。まず,全体に「書くんだぞー!」という雰囲気を醸し出し,勢いをつけさせることが必要のように思えるからです。来週の授業で,学生の様子を見て,いよいよ個別カンファランスを始めようかなぁ,と思っています。