20181101ゼミでのScrapbox使用開始
今日は1年生の基礎ゼミがあった。1年生にはゼミ生一人一人が研究テーマを設け、文献調査をしてプレゼン資料にまとめ、プレゼンで発表するという課題に取り組ませている。前回までの各自の研究テーマをまずは決めさせていた。今日はそのテーマを探究するための参考文献リストを作成するという内容であった。 この作業は今までは紙ベースで行なっていた。参考文献リストのワークシートを配布し、そこに自分でテーマに参考となるであろう資料の書名等を書かせていた。学生はそれを元に今後1ヶ月半余りの文献探索をするわけだ。しかし、紙ベースでこれを行なっていては、そのリストを提出させて学生の進捗状況をチェックしようとすると、肝心の学生の手元にはリストが残らない。リストを学生の手元に置いておこうとすると、担当教員は学生の進捗状況がわからないというジレンマがあった。
また、そもそも研究は個人作業であるとともに共同作業である。特にゼミ活動として行う文献調査はゼミ員同士が共同で行うほうが効率が良い。他のメンバーがどんなテーマで研究を進めているのかはとても参考になる。また、他人の参考文献リストは自分にとっても使えそうな資料が載っているかもしれない。それならばそうしたゼミ活動は全般的に共同作業ができるプラットフォームで行うべきだ。
このことを教えてくれたのは成蹊大学の塩澤一洋先生である。先日、その授業を見学させていただき、ゼミも見せていただいた。学生がほぼ完全に自治を行っており、教員は議論の流れが大きく逸れた時だけフォローするのが基本、という運営の仕方は正直言って驚異だった。そして、そのゼミ活動を支えていたのがScrapboxである。Scrapboxの共同編集機能をフルに利用し、学生がゼミで報告するレジュメはScrapboxを使って学生同士がグループで作成していた。それをスクリーンに映し出しながら報告をしていたし、さらに議事録もScrapboxで書いていて、これも共同編集で他のゼミ生が同時に書き込んだり、修正したりしていた。Scrapboxの強みはここにある、と実感させられた。 そこで、私も自分のゼミ活動にScrapboxを、ともかくも活用しようと思い立った。そこで、「mine-zemi」のプロジェクトを作成し、ページを作っておいた。今日のゼミの中で、学生たちをこのプロジェクトに登録し、各自でページを作らせた。まずはページには自己紹介と自分の研究テーマを書かせ、次に参考文献リストを書かせた。今後、さらに参考文献を見つけてページに加えて行ってもらいたい。こうしておけば、学生はいつでもどこでもPCかスマートフォンを通してScrapboxを開いて、参考文献リスト作成の続きができる。私もいつでも進捗状況を確認できる。また、学生同士で情報を提供し合うこともできる。
使い始めてみて、まずは滑り出した、という感じだ。Scrapbpxのメンバー登録や使い方など、私も彼らも手探りで進んでいく状況である。しかし、こうしたトライ&エラーを繰り返すことでスキルが上がってくる。それは私も学生も同じである。お互いに探りながら研究を進めていけるのは良いことではないだろうか。