20181016:平成30年度メディアキャンパス連携講座
かねてより依頼されていた平成30年度メディアキャンパス連携講座の講師として、講座を1つ行ってきた。この講座は新潟青陵大学短期大学部・新潟青陵大学・新潟薬科大学・長岡造形大学の4大学が連携して、一般市民向けに講座を開設するものである。今回は2つの講座が開講された。1つは「新潟発ー文化・教養講座」であり、もう1つは「シニア世代の健康げんき講座」である。それぞれ2回ずつの講座が設けられ、さらに1回の講座には2人の講師がそれぞれ1時間ずつ講座を持つ。今年、私は依頼されて、「新潟発ー文化・教養講座」の初日の初回を担当することになった。どんなテーマで行っても良いが、新潟に関連するものであってほしい、との注文を受け、そこで私が考えたのは「新潟にゆかりのある絵本の紹介と読み聞かせの体験」というものだった。新潟県には何人かの著名な絵本作家がいる。黒井健はその筆頭だろうし、サトシンも全国区だ。しかし、まだまだあまり知られていない作家もいるだろうし、知られていてもすぐには思いつかない作家もいるだろう。そうした作家・作品を紹介するとともに、それらの絵本の読み聞かせを体験してもらおう、と考えたのだ。
参加者が何人になるのか、直前にならないとわからないという悪条件の中、本学図書館の司書の方と連携して「新潟にゆかりのある」絵本を収集した。もう、「ゆかり」さえあれば何でもOK! という設定で当たっていただいたところ、10数人の作家を紹介いただいた。これはありがたかった。そして、私も知らなかった作家、知っていたけれど新潟出身とは分からなかった作家など、知見を広めることができた。川端誠などはその例である。それらの作家の中から9人を選び、さらに新潟に関わりの深い作品を9種類選んで、新潟市立図書館にそれぞれ6冊ずつ、計54冊を借り出した。参加者は最終的に47名になったので、多めに選んでおいてよかった。
さて、準備は整ったと思っていたところ、作家・作品を紹介し、その絵本の読み聞かせを体験してもらおうとプログラムを再考していたところ、重大なミスに気づいた。作品紹介と読み聞かせの間に、それらの作品をじっくり読み味わうという工程が抜けていたことだ。いやぁ、これはしまった! そこで、急遽内容に「絵本のブッククラブ」を追加し、読み聞かせは時間があれば行う、というプログラムに変更した。読み聞かせを目的に選んでくださった参加者には大変申し訳ないことになったと思う。その分、絵本をじっくり読み味わうという楽しみは十分に提供できると思うのだけれど……。
当日、参加者は年配の方々が中心だった。その方々に9人の作家たちを紹介し、25分程度で絵本を紹介する。そして、絵本を机に並べ、その表紙だけを見て読みたい絵本を選んでもらう。1つの作品に希望者が少し集中したが、他の絵本に移っていただいたりして、無事割り当ては完了した。そして絵本をじっくり読んでもらい、その後で同じ絵本を選んだ者同士で感想や質問などを交換していただいた。思った通り、それぞれの絵本の良さを発見して話は盛り上がったのだが、これまた予想通り、予定以上に時間がかかってしまった。結局、読み聞かせは一切できず、最後に私が読み聞かせの方法について少し解説するだけで終わった。
うーん、ブッククラブの部分は予期通りの反応だったのだけれど、読み聞かせ体験がさせられなかったのは痛恨の極みだなぁ。反省すべきである。参加してくださった皆さん、申し訳ありませんでした。