20181010:『ギヴァー』のペア読書が始まった
水曜4限は「国語」の授業がある。この授業では『ギヴァー』をテキストにし、リーディング・ワークショップを行うことにしている。今年度のこの授業では『ギヴァー』をペア読書で読ませることを考え、実践した。今日はその1回目である。 授業は、最初にミニ・レッスンとして「本の読み方」についての簡単な講義をした。本は、①途中でやめても良い、②最初から読まなくても良い、③他の本を並行して読んで良い、④本に書き込みをして良い(むしろ推奨する、ただし自前の本に限る)、ということを話した。その後、本を読む目的に応じて読み方を変えるべきことを話し、スキミング・リーディングなどを教えた。 この後で個別自由読書を25分間とった。先週の第1回目の授業でペア読書のペアを組ませ、次週までに『ギヴァー』をどこまで読んでくるかを決めさせておいた。この、いつまでにどこまで読むかという読書計画を自分たちで決めるということが、今年初めて導入したことだ。自分の読書は自分自身のものだという感覚を持たせるためである。そして、1週間の間に自分たちが決めた範囲まで読んでくるように伝えた。しかし、やはりというか、範囲まで読んで来なかった者が相当数いたようだ。8人ほどとカンファランスをしたが、その中で決めた範囲を読み終えた者は2人くらいしかいなかった。どうやら『ギヴァー』はとっつきにくいようだ。言葉遣いが難しいのだろう、リーディング・ゾーンに入れない者がいるようである。『ギヴァー』でも難しいのかなぁ。 その後、20分間ほどのペア読書での話し合いをさせた。ペアを組んだ人と、自分たちが決めた範囲について、自由に話し合いをするのである。しかし、まだまだ彼らには話し合いを促進させるための支援が必要であることが、今日の授業でわかった。小説の面白さだけでは話し合いの推進力にならない。何らかの支援策が彼らには必要である。本来は25分間の時間を用意しようと思っていたのだが、彼らの話し合いの状況では到底それだけの時間は持たない。話し合いは不活性になってくるし、それらの話し合いを踏まえて書かせようと思っていた大福帳への振り返りも、話し合いのメモ用紙代わりとして使う始末である。いや、これはおそらく私の授業設計に問題があるからだ。 そもそも、このようなペア読書など学生にとっては初めての経験である。私だってペア読書を授業に取り入れたのは初めてだ。うまくいかなくて当たり前。修正材料を得ただけでも良しとすべきであろう。
それにしても、その前の3限の授業中に、突然iPadを接続していたプロジェクタの映像が切れてしまった。おかげでそのあとの授業は惨憺たる有様である。最近、どうもiPadと本学のプロジェクタとの相性が悪いんだな。接続コネクターが壊れてしまったのだろうか? 早急に手を打たないと、金曜日の授業に差し支えるなぁ。