Fred Frith
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Satoshi Torii, Mariko Kawahara(翻訳)「インタビュー:フレッド・フリス」
Sound & Recording, 2025.04, no.527, pp.56-61. ISSN 1344-6398
以下インタビュー掲載記事よりノート、*(  )は森下による編集書き
(即興)
「我々はみんな即興しているー一度生まれたら、即興するーそれが人間がやることー常に新しいことを試して、変えている、異なる聞き方をしたり、違うやり方をしたりしている」
(即興と音楽文化)
「ギターにはある種の普遍性がある。ある時期にラップトップに取って変わられたかもしれないがね(笑)。ギターは普遍的なものだが、チューニングやプレイの仕方によって、ありとあらゆる伝統を呼び起こすことができるーブラシや皿など、非楽器的なものを演奏に用いるーあれやこれや増えていったー”音色の問題"に興味を示すようになったー全く異なる音の言語ー可能性を無限に探求できるー(どんな)音楽表現の中でもリズムは重要ー即興音楽が始まった頃のコアな即興演奏家は、彼らが音楽言語の制約と見なしたものから逃避したかったーリズムもメロディもハーモニーも使うことを許さなかったーだが、彼らが排除したものは、あらゆる音楽文化にとって普遍的なものだったーそういうものを使うことが許されないのは変だなと思っていた」
(スタジオと人の態度)
「想像し得る(レコーディング機材)すべてを使ったーたくさんの大手スタジオで作業ーはさして楽しいものではなかったーアプローチが産業的で"時は金なり”という感じだったー肝心なのはスタジオではなく、人なんだー機材(ではなく)、機材に対するクリエイティブなアティチュードなんだ」
(ラップトップとテープ:振り返る時間)
「今ではすべてのことを、ラップトップでできるーが今ではすべてが"今”で、テープが(持っていたような)巻き戻す時間、物理的に編集する時間、脳が休め、振り返って考えることができ、プロセスと長く付き合うことができる(時間とは違う)ーもっとゆっくり作業したければ、意識してコンピューターから離れないといけないー外に出て戻ってくるというふうに、時間の管理をしたり、規律を身に着けないといけない」
(デジタルと聴く能力)
「(だから)レコーディングは完全な即興プロセスだった、パフォーマンスだったーデジタル・テクノロジー(により)マルチトラック・ミキシングにオートメーションが入り、耳にしているものの主観性に苦しまなくて済むようになったー主観的な聞き方から大きく離れー我々がより良い耳を持つことを教えてくれたー聴くことを我々に教えてくれたーパフォーマンス的要素はもはやない(が)」
(メム)
「北海道での体験が非常にインスピレーションあふれるものだったからーあのコミュニティと出会ったことがとても興味深かったので、また日本に来て、さらにやりたいと思っている」
rereading forest