ピクチャレスク
ピクチャレスク
「絵のような」「絵のように美しい」風景などを表す言葉で、18世紀のイギリスで導入された理念。
ピクチャレスクは、二つの審美理念を基礎としており、それは「美」と「崇高」である。
この「美」と「崇高」という理念を打ち出したのはエドマンド・バークの『崇高と美の観念の起源』(1757)であり、ピクチャレスクもこの本からの影響を受けていると思われる。
崇高さとは、自然に対する畏怖の念もも入り込んでいる。
18世紀後半のイギリスでは、「グランド・ツアー」という大自然を観光するツアーが流行した。このツアーの普及は、人々に「絵のように」美しい景色を見出す機会を与えた。
ピクチャレスクな景観は、大自然のみならず、廃墟や古代の建物のような人工物を含む景色にも用いられる。
自然美と人工美を混在させる、ピクチャレスクな景観を庭園にも導入しようという流れも生まれた。
ピクチャレスク的画家
クロード・ロラン、リチャード・ウィルソン、ウィリアム・ギルピンなど