AWS DataSyncとAWS Transfer Family、AWS Storage Gatewayの違い
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1. AWS Transfer Family (SFTP, FTPS, FTP)
混同しやすい点:
データ転送: どちらもオンプレミスからAWSへデータを転送するサービスです。
違い:
プロトコル:
DataSync: 独自のプロトコルを使用し、高速・最適化されたデータ転送を実現します。
Transfer Family: 標準的なファイル転送プロトコル(SFTP、FTPS、FTP)を使用します。
利用シーン:
DataSync: 大規模なデータ移行、定期的なデータ同期、災害復旧などのバックアップに使用されます。特に、数TBから数PB規模のデータ転送に適しています。
Transfer Family: 外部パートナーやアプリケーションが既存のファイル転送プロトコルを使用してAWSストレージ(S3)と連携する場合に利用されます。APIベースの連携が難しい場合や、レガシーなシステムとの連携に強みがあります。
ターゲット:
DataSync: S3、EFS、FSx for Windows File Serverなど、複数のAWSストレージサービスが対象です。
Transfer Family: Amazon S3またはAmazon EFSがターゲットとなります。
2. AWS Storage Gateway
混同しやすい点:
オンプレミスとAWS間のデータ連携: オンプレミス環境からAWSのストレージサービスを利用する点で共通しています。
違い:
機能の方向性:
DataSync: データ転送が主な目的です。一度転送して終わり、または定期的に同期するというイメージです。
Storage Gateway: オンプレミスのアプリケーションがAWSのストレージをまるでローカルストレージのように利用できるようにするゲートウェイサービスです。キャッシュやプロトコル変換の機能が特徴です。
種類:
DataSync: 転送エージェントをオンプレミスにデプロイし、転送タスクを設定します。
Storage Gateway: ファイルゲートウェイ、ボリュームゲートウェイ、テープゲートウェイの3種類があり、それぞれ異なるプロトコル(NFS, SMB, iSCSI, VTL)と機能を提供します。
利用シーン:
DataSync: 大容量データの移行や同期、バックアップ。
Storage Gateway: オンプレミスのファイルサーバーのクラウド化(ファイルゲートウェイ)、オンプレミスのデータベースやアプリケーションのストレージとしてAWSストレージを利用(ボリュームゲートウェイ)、仮想テープライブラリとしてクラウドへのバックアップ(テープゲートウェイ)。