『一目でわかる自治体の文書管理-行政文書管理ガイドラインの実践-』
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P49
AKFの2つの分類
P50
ガイドラインでの行政文書の枚数や分類の項目数の目途 P83
この課にはいらないものが多すぎる。文書の管理を改善する前に、物を置くなら表示を、表示のないところ物なし。物品にも住居表示を。住所を。定位置を決めなさい
P98 フォルダは単年度管理を、複数年入れるのはN.G.
文書には保存期間があるが、複数年分の文書を1つの簿冊に閉じてしまうと、破棄しづらい
P.121
P122 検索の手がかり、フォルダのタイトル
フォルダのタイトルが具体的である必要がある
具体的にするためには、収納されている文書の内容がはっきりとわかるキーワードが含まれている必要がある
それが他のフォルダと完全に区別できるキーワードでなければならない
フォルダのタイトルは客観的である必要がある
客観的にするには、人によって判断が異ならないキーワードを用いる必要がある
業務担当者しか分からないような略語や専門用語はできるだけ使用しない
フォルダタイトルには次のような語句は検索の役に立たないため省略する
1. 文書、一般文書、書類
2. 関係、綴り
3. その他
4. 雑件、諸件
5. その1, その2
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「人によって判断が異ならないキーワード = 固有名詞 である必要がある」と「知的生産の技術」でも述べられている p135
p136 水平分類の考え方
一般的に水平分類を組むこと = 頻繁に利用するものを先にして、利用度の低いものを後ろにしがち
文書分類での「水平分類」は、必ずしも文書の利用頻度順に並べることではない 自分だけが理解できる主観的、個人的な理由ではなく、課の共通文書として、誰にでも共通理解できる、客観性のある理論に裏打ちされた分類を作ること
仕事の進行順序
財政計画→予算編成→予算統制→執行管理→決算→財政公表(計画→実施→まとめ)
施行計画→設計→協議→説明会→契約→工事施工→完了検査(設計→施行→検査)
主から従へ
道路管理→道路付属物管理(本体→付属物)
住民基本台帳→印鑑→税収納(主管業務→代行業務)
内なるものから外なるものへ
庁内プロジェクト会議→都市計画協会→高速道路協議会→国道・バイパス期成同盟(庁内や庁外)
町立幼稚園管理→私立幼稚園補助
通例から特例
料金収納→未納料金徴収→滞納整理
一般保育→時間外保育
常識的な順
教育委員→教職員人事→学校予算管理→施設管理(人→金→物)
乳幼児医療→老人医療(年齢小→年齢大)
翌朝フォルダ
p210 フォルダ階層の深度はどこまでとするのか
理想的なフォルダ階層の深度は、紙文書の分類が3段階のため、3階層が望ましい
しかし、電子文書の場合、管理上課名などの組織名のフォルダ階層を設ける必要がある
5階層から6階層を目途とし、むやみにフォルダを作らないようにすべき
p212 課名や年度をどこに置くのかが、実は重要
管理上作成する課名や年度のフォルダは概念上の階層となるため、いわゆる3階層の分類よりも上位に置くのがよい
フォルダへのアクセス権を設定する観点からも、課名の配下に年度や3階層の分類を設置するのが管理しやすい
参考文献
1) 川口輝武、『書類整理の知識」、日本事務能率協会、1950
2) Bassett E. D. and Agnew P.L.: Business Filing, 2 nd ed Western Publishing Co., 1955.
3) Kahn, G. and Yerian, T.: Progressive Filing, 6th McGraw-Hill Book Co., 1955.
4) 三沢仁、『ファイリングシステム』3訂版、日本経営協会総合研究所、1964
5) 三沢仁、『五訂ファイリングシステム』、日本経営協会総合研究所 1987
6) 廣田傳一郎、『自治体のための文書管理ガイドライン - 情報公開対応の文書管理の在り方-』、第一法規、2001
7) 増島俊之、『行政改革の視点と展開』、ぎょうせい、2004
8) 森重辰海、「行財政改革の“宝の山”文書管理の改善」、公職研、月刊『地方自治職員研修』 8月号、2008
9) 富永一也、「公文書評価選別と整理のための作業仮説:シリーズ最強論へのステップ」、京都大学大学文書館、『京都大学大学文書館 研究紀要』第6号、2008
10) 宇賀克也、『逐条解説 公文書等の管理に関する法律』、第一法規、2009
11) 廣田傳一郎、『Q&A 実践 新公文書管理 - AKFの理論と美務」、ぎょうせい、2010
12) 廣田傳一郎、「本務が楽になる公文書管理」、朝陽会、『時の法令』1879号、2011
13) 廣田傳一郎、原田三朗、「公文書管理の改革をどのように進めるか」、朝陽会、『時の法令」1909号、2012
14) 江川毅、「『ファイル基準表』による歴史公文書の評価選別の可能性-沖縄県公文書館の「評価選別シート』との比較検証を中心に-」、駿河台大学大学院修士論文、2013
15) 坂口貴弘、「アーカイブズと文書管理 -米国型記録管理システムの形成と日本-』勉誠出版、2016
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ASIN: 4474064658
ISBN: 9784474064652