自分のプログラミング学習への動機付けに関して
自分がこれまでやってきたことは、書籍とネット上で手に入る教育的コンテンツに総当たりして、それらをどうやって学習者に知らせて活用してもらうかを考えるということです。
あまり大した実績がないのですが、
私家版 カリキュラム研究所(2013年)
三章 カリキュラム案
という文章を書いて、Twitter(2013年~ @matsudotsuyoshi)も読書メーター(2013年〜2015年)も始めて、自分の目標を達成するための情報交換を続けてきました。
自分はそこまで頭の回転が良いわけでもなく、記憶力が高いともいえず、難関大も不合格を連発したのと、本来の自分の目標が「実力をつけるための方法にはどんなものがあるのかを全部試して、その知見を共有したい」という部分にあったので、書籍投資に重点をあてて、勉強する時間を確保する進路を選ぶように行動してきました。
各分野の大学院までの基礎文献や教科書、参考書を読み進めていて感じたことは、価値の高い教育コンテンツは探せばかなりあるが、そこまでして学びたいと思う人は少ないということです。この問題をどのように解決すればいいのかについてはいくつかの実践があって、
例えばこのサイトのように
受験対策の参考書紹介とセットで一番下の部分に■図書館 読書 ( 受験期でないときはこちらを優先 )という項目を作って、図書館で手に入る書籍で読みやすいものを難易度別に分類してまとめておけば、単純な受験勉強に留まらず、少しでも本質的な理解を目指すための教材に出会うチャンスが生まれます。
MOOCや無料の動画教材、また各分野の受験対策から大学で学ぶ学問の支援となるサイトがいくつもあり、それらは相互リンクで繋がれていることが多く、また役に立つサイトをまとめた記事も散見されます。アウトプットや学習履歴をブログにまとめている方で実力の高い人の記事やアドベントカレンダーなどは入門者だけでなく、中級者にも役立つものが多いです。これらの学習コンテンツの欠点は、自分にとって一番役に立つ時に読むということが難しく、最初は理解できる部分が少ないので自分が今読むべきかも分からず、その記事の価値も分からないため、時間をかけたところで徒労に終わってしまうこともあるだろうし、良い学習サイクルが回りにくいというデメリットがあります。
今自分が考えているこの問題に対する最良の解決法は、予算があればEvernoteに課金してOCRをかけて全文検索できるようにした書籍pdfを詰め込んで、気になったキーワードをこまめに検索するくせをつける。役に立つと思ったサイトのサイトマップやキーワードがまとめてある部分をWebクリップでEvernoteに保存しておけば、気になるキーワードで検索したときに引っかかるので、
以上のようなアプローチでは、自分がこれから学ぶべきコンテンツを事前に保有し、何度も読み返す習慣をつくることで自分が学ぶのに最適的なタイミングでそのコンテンツに出会うという課題を達成しています。しかし、残念ながら全ての本を全文検索することはできません。Googleブックスも現段階ではあまり役に立ちません。この問題をどのように解決したらいいのかという課題に対して具体的には以下のような取り組みがあります。
リファレンスを工夫して、目的の書籍にたどり着きやすくするという方法。一例として国立国会図書館のリサーチナビのように、キーワードを入力すると関連分野のマップを作ってくれる。
しかしこの方法でも、大量の文献の中から自分が読めるものを探しながら深い理解を目指していくうえで、高校レベルなり大学レベルの教科書を理解しているかどうかという部分が重要になってくる。つまり読む順番をある程度推薦できるような仕組みが必要になってくる。現在のリファレンスサービスではそこまで踏み込んで支援してくれる訳ではない。
よって、読む順番をどうするかという問題がでてくるが、この課題は僕のようにあらゆるリファレンスやブックガイド、Twitterや読書メーター、書評サイト、Amazonなどで紹介されているオススメ本やその難易度、読む順番などをログにとって、それを元に学習計画を立てるという方法があり、これは時間がかかるものの現段階では最も有効な方法だと考えている。しかし、人によって素養も違うし、駄本を推薦している人もいる。また情報が散らばっていて、収集するのが大変だという難点がある。こういった問題を解決するのに例えばこのような方法がある。
知の見取り図
このサイトでは深く理解するためにはどのような順番で読んでいくのが挫折が少ないかという推薦ができる。レビュアーは自分の実績や所属などを載せることができ、学習者はそれを参考にどの程度の実力がある人が選んだ本のセレクトなのかを指標にすることができる。こういった学ぶ順番を蓄積することで、情報収集のコストを軽減できるようになる。
しかし、こういったサイトを利用して自分の専門外の分野を独学したり、ネットの無料pdfを活用するというライフハックが習慣化する人はごく一部であろうし、大半の人にとっては無縁のものである。教育学では生涯学習者という概念があり、生涯学習者は人が生まれてから死ぬまで学び続ける存在であり、その時々に直面する課題に対応する力を身に続ける必要があるという理念のもと、社会構造の変化に対応できるような教育の制度を構築することを目指して、放送大学、社会人大学院などが設立されている。
普通の人間が一生の間に対応することになる問題のいくつかは、これまでの学問の蓄積をヒントにして対応できるし、大学全入学時代において大学教育は学問を志すような研究者の育成のみならず、普通の人間が社会においてどのような姿勢で向き合うべきかを考えたり、自分の生き方を見直すという意味で高等教育の価値を評価していかないと、大学の存在意義も怪しくなってしまう。
こういった学習者としてのマインドを育成するために中高の新学習指導要領ではアクティブラーニングの全科目への導入が決定している。
こういったアクティブラーニングの導入の流れを素直に評価することは難しいが、私の考えるような独学支援の重要性を評価している教育方法である(例えば反転学習は事前に生徒に自主学習させる必要がある)。こういった生涯学習者を育成するための工夫をしている実践例として自分が一番評価しているのはブロガーの読書猿が書いた二冊の著書『アイデア大全』と『問題解決大全』である。
この2冊の著書の理論的背景となる記事
読書猿さんは書評家としてだけでなく、以下のようなサイトを書いた著者としても割と有名で、個人的には認知行動療法に関しての体系的な知識がある人が、学習や問題解決を支援する仕組みについて考えた2冊の著書が、自分が本来やりたかった方向性だったので、それを越えるのは今の自分には無理なのでちょっと迂回して、『アイデア大全』や『問題解決大全』などをうまく活用することで、自分がこの文章で書いてきたようなリファレンス上の問題や学習法の改善という課題に立ち向かえるのではないかと思っていて、具体的な部分に言及する時間がちょっと足りなくていい所で終わってしまいますが、現在の僕のプログラミングのアプリ作成の動機付けの部分がこの辺りにあるということは伝えられたかなと思います。
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