トヨタの失敗学
70万部突破! 業界トップの生産率を誇るトヨタ。しかし現場では最初からすべてうまくいくわけではない。むしろ「失敗をどう生かすか」が改善の基本。トヨタの改善力をオフィスワークに生かす一冊。
masuyama13.icon 大事だと思ったこと
「失敗=悪」ではない
失敗を放置したら文字通りの「失敗」になってしまう
失敗は宝の山、改善のタネ
失敗したら真因を追求する
何が起こった?
失敗しても個人の責任にしない
真因ではない
失敗が隠されるようになる
チャレンジしない組織になってしまう
「人はミスをするもの」という前提で失敗しないしくみをつくる
小さい問題は繰り返されたり、後で大きい問題になったりする
問題が小さいうちに、自らの意思で問題を明るみに出す
よその失敗を自分ごとととらえて対策を講じる
明るい職場は「失敗」が隠れない
masuyama13.icon 心理的安全性のことだと思った あきらめずに前進を続ければ「失敗」にはならない
メモ
不良やミスは、失敗ではなく「改善のチャンス」
よりよい仕事を実現し、強い組織をつくるための学びの機会
失敗は宝の山
失敗をそのまま放置したら文字通りの「失敗」
失敗に正面から向き合い、次に活かすことができれば、改善プロセスのひとつとなる
失敗は改善のタネ
どんな問題やトラブルが起きても、失敗として片づけることなく、必ず挽回し、前へ進むことができる
「真因」をつぶせ
問題が発生したら、まず原因を考える
なぜ?を5回繰り返して、真の原因「真因」を追求
真因を取り除かない限り、同じ問題が発生し続ける
最初のひと言は「何が起こった?」
なぜなぜ5回
これ以上掘り下げることができないというところまで「なぜ?」を繰り返す
短絡的に真因を決めつけない
責任ではなく、対策をとれ
人を責めるのは簡単だが、真因ではない
「人を責めるな、しくみを責めろ」
チャレンジしない組織になってしまう
誰がやっても失敗しない「しくみ」をつくる
ポカヨケ
「人はミスをするもの」という前提で失敗しないしくみをつくる
失敗は隠れるもの
失敗は隠したくなるのが人間の自然な心理
問題は放置すればするほど大きくなる可能性がある
「アンドン」のひもを引いてラインを止めた作業当事者は、叱られることはない
むしろ「よく引いてくれた」と言われる
責められることがわかっていたら隠そうとする
「放置」は悪である
人は、悪い問題であればあるほど隠したがる
バッド・ニュース・ファースト
都合の悪い問題こそ、隠さずに報告する
小さい問題は放置しておくと、やがて大きな問題となって顕在化する
問題発生の兆候をつかんだら、小さいうちに摘み取っておくのが原則
問題の優先度を判断する指標
1. 重要度
問題が影響を及ぼす範囲と大きさ
2. 緊急度
ただちに手を打たないと、どんな影響があるか
3. 拡大傾向
このまま放置しておいたら、どれだけ不具合が拡大するか
「実現可能性」や「コスト」などの指標を入れてもよい
「問題がない」が大問題
余裕がある職場は、問題があることに気づきにくい
「困ったこと」はないか?
「もっと」を口ぐせにする
どんな仕事にも改善の余地がある
「止まる」ではなく「止める」で問題が見える
トヨタでは、問題があったらすぐに「止める」ことが奨励されている
問題が起きたら「止める、呼ぶ、待つ」
問題が大きくなってから「止まる」のではなく、問題が小さいうちに自らの意思で「止める」
ラインを止めても責められない
「止める勇気」をもて
止めるしくみのない現場で「止める」には、勇気がいる
品質や安全、信頼などに影響が及ぶことが想像できる場合は、ただちに「止める」
「自分でなんとかする」が問題を見えなくする
問題の真因を見つけて再発を防止するのが上司の仕事
その場しのぎの対策をとれば、結果的に失敗(問題)を見えなくしてしまう
「基準」をもつと問題が見える
5S:整理・整頓・清掃・清潔・しつけ
基準のないところに改善なし
「あるべき姿」をもつ
「現地・現物」で問題をあぶり出す
言葉だけに頼ってはいけない
人によって基準が異なる
問題発生時や新しいことを始めるときなどイレギュラーな仕事をするときは失敗につながりやすい
「標準」で失敗が激減する
トヨタの「標準」:現時点で最善とされる各作業のやり方や条件のこと
誰がやっても同じものができるしくみ
「しっかり」の基準は人によって異なる
どんな仕事でも「標準」といえるものがある
「標準」は現場で進化していくもの
安全と品質は「ルール」で守る
ルールをつくるだけでは意味がない
ルールを守らせるには、繰り返し啓発する必要がある
トヨタの仕事の教え方「やってみせ、やらせてみて、フォローする」
ミスを未然に防ぐ「定点観測」
朝礼で表情などを観察
「見えない仕事」こそ誠実であれ
「自工程完結」
自分の工程で品質を保証するくらいまでつくり込んで、不良を出さないようにする
自分で計画的にプロセス管理することが大事
「できるはず」「わかったつもり」が失敗を生む
仕事に慣れてきた頃がいちばん失敗しやすい
「信頼」しても「信用」してはいけない
人は誰でもミスをする
わかったつもりは「座学+実践」で防ぐ
口頭で伝えただけでは、相手の理解度は3割
過去の事例も共有する
よその失敗を「自分の失敗」と考える
他社や他部署の失敗を自分ごととしてとらえ、同じことが起こらないよう対策を講じる
「横展」
失敗を他部署に展開
「で、どうするの?」で未来の失敗を防ぐ
改善に終わりはない
「再発防止」と同じくらい「未然防止」も大事
仕事のリズムが悪いときは失敗が起きやすい
「ムリ・ムラ・ムダ」を取り除く
自分がコントロールする領域を広げる
「後工程はお客様」と考える
異なる工程・部署で情報を共有する
「答え」は教えない
部下は自分の頭で考える
失敗は書き残す
過去の失敗は宝
振り返りシート
どんな失敗をしたか
なぜ起きたか
真因は何か
再発防止策はどうしたか
失敗を恥ずべきことではなく、成長の記録ととらえる
「ヒヤリハット」を書き出す
失敗の前兆
仕事の「意義」を伝える
仕事の重要性を認識するとミスをする可能性も低くなる
苦手な相手ほど話しかける
リーダーの「大変だ」が失敗を呼ぶ
リーダーがいつも忙しそうにしていたり、オフィスにいなかったりする職場は、失敗が頻発する傾向がある
問題が隠される
明るい職場は「失敗」が隠れない
相談されやすい環境をつくる
「相手目線」で仕事を振る
部下の能力やスキルを測るには、頼もうとしている仕事の手順ややり方を説明してもらうのが効果的
人を育てられない「いい人」には要注意
「言い訳」を聞いてあげる
相手に心を開いてもらうことが、ミスを防ぐ近道になる
失敗するから成功できる
失敗なくして成功はない
チャレンジした結果の失敗であれば、責めるどころか褒められる
失敗=悪ではないという意識転換が必要
「プロセス」にスポットを当てる
むずかしい仕事にチャレンジできる環境をつくる
新しい仕事は失敗が当たり前
大切なことは失敗の再発防止策を考えること
「元に戻す」ならダメな理由を考える
チャレンジしてうまくいかなかったら「元に戻す」選択肢もある
ただし、戻すときは「なぜうまくいかなかったのか」を徹底的に考える
「巧遅拙速」から100点を目指す
行動しなければ失敗しないが、成功もできない
新しいことにチャレンジするときは「拙速」が大事
行動した結果うまくいかないことも発生するかもしれないが、それは改善してつぶしていけばいい
ただしできる準備は怠らないこと
「挽回できる場」をつくる
どんな小さな集団でもいいのでリーダーを経験すると自信がつく
「あきらめない」が創造を生む
あきらめた瞬間に「失敗」となる
あきらめずに前進を続ければ「失敗」にはならない
「できない」のは、できるまでやらないから