非常勤講師の思い出
(2019/11/18)
昔某メーカーに勤めていたとき、上司が国立大学の非常勤講師を頼まれていたようなのだが、上司が講義をしたのは一度だけで、残りすべての講義やレポートは私が担当した。その国立大学には上司が非常勤講師をしていたという情報だけが残っているはずであり、今思うとひどく理不尽な話なのだが、当時は非常勤講師の意義など全然知らなかったし、私は博士号を持っていなかったし、上司に頼まれた仕事を普通にこなしただけのように感じていた。 その後ソニーで働いていたとき慶應大学理工学部の非常勤講師をしたことがあるのだが、こちらは正式なものだったので慶應大学にも記録が残っているはずである。給料などは微々たるものだったと思うが、SFCに採用されたときに実績としてカウントされていた可能性はある。 大学の非常勤講師というのは名誉職のような側面もあるので、報酬が少なくても喜んで引き受ける人はいる気がするが、そういう意義があるのだから、名前を出さずにタダ働きさせるようなことをしてはいけないと思うのであった。