学生の皆様へ
本研究室の方針
大雑把に言えば,「人と違うことをやろう」が大きな方針です.
世の中には多くの研究があり,日本はとても優秀な研究者がたくさんおられます.
その中で,同じ分野で激しい競争に勝ち抜くような道もありますし,人と違ったことをやって独自性を打ち出そうとする道もあるでしょう (その他の戦略もある?).
私は,後者のモチベーションで研究を行っております.
「人と違ったことをやる」というのは,自分独自の立場や理論を作ることができる可能性があります.
イノベーションや創造性もそういった側面があることでしょう.
しかしそれは時にリスクが伴います.同分野の研究者に理解されないこともあるでしょう.
それは理解しない方々が悪いのでなく(もちろん発表者も同様),王道の研究やこれまでなされてこなかった研究を目の当たりにしたときに,理解困難である部分が生じるのは不可避です.
つまり,新しいことをする,というのは基本そういうことの積み重ねにすぎません.
学生時代はそのような「冒険」をしてもよい,非常に貴重な時期です.
みんなで人と違うことや新しい分野の開拓に挑戦しましょう.
研究テーマの設定について
上に書いたことと関連しますが,テーマ選びは「研究の最も根幹」の部分です.
本研究室は,基本的に皆様のやりたいことをベースにテーマを決定しています.
(ただし,情報工学・情報科学になんらかの関連性があるテーマを指定することが要請されます)
当方の過去の研究や論文をみていただけるとなんとなく見えてくるものもあるかと思いますが,基本的には社会現象(特に教育)の構造を,情報工学・情報科学の観点から解明することに興味があります.
卒研生として在籍するためには,三重大学工学部情報工学専攻に在籍していることが求められますが,院試を突破していただければ,大学院生として当方の研究室に所属することができます(もちろん,研究室配属には成績なども関係しますので,成績がよいに越したことはありません).海外からの希望者もおられますので,いずれ国際的な研究室になることが予想されます.
つまり「ご自身が興味を持っていることで,情報工学の観点から説明ができるもの」を考えてくだされば幸いです.
(当方は興味の赴くままに研究をしているので,そんな偉そうなことは言えませんが・・・)
研究室の運営について
ゼミは基本的に2種類あります.
(1) 統計,英語,もしくは心理学や数学などの学習に関するもの
(2) 研究の進捗を発表するもの
上述したように,研究テーマは皆様の興味から設定することを基本としているため,(1)の範囲が定まらないことがあります.よって全体として共有できるものを優先的に実施します.(基本的には統計,データサイエンス)
求める学生像
例えば以下のような学生さんだと,とっつきやすいかなと思います.
人と違う研究がしたい
理系,文系などの枠組みなど関係なく,幅広い範囲に興味がある
国際的に活躍したい
博士号取りたい
*1 英語やプログラミング,統計は研究遂行において重要な要素ですが,現時点では別に得意でなくてもよいと思います.正直,私も別に得意ではありません.
*2 マレーシアで1年弱在外研究をしていましたが,そのときに英語に対する壁がなくなりました(うまくなったという意味ではなく,とにかく話してコミュニケーションを取ることが大事というマインドセットの変化によるもの).
皆様へのメッセージ
私は学校に行くことがあまり得意ではありませんでした.朝起きるのが苦手で,決められたことをこなすことにも抵抗があり,毎日どこかで神経をすり減らしていました.あらゆる競争に対して疲れていたように思います.勉強そのものよりも「なぜそうなるのか」「どうしてそう考えるのか」といったことに関心があり,強制される学びが苦手でした.そのような中,不器用な生き方しかできなかった私は,いつもどこか空虚感を抱えていました.
それでも「人と違うことをやりたい」という気持ちだけはずっと消えませんでした.しかし,どうすれば「人と違うこと」を実現できるのか,そして「人と違う自分」とは何なのかが,長いあいだ分かりませんでした.(今でもわかっていませんので,模索中です)
それを少しでも解決できる方法として,研究者の道を選び,本学情報工学の先生,指導教員の先生,同僚の先生など,様々の人々から多くのご支援を得た結果,なんとか今の状況が実現しました.一人で実現できたことなどなにもありません.私は周りの人々に恵まれています.
皆様にはそれぞれ目標があることでしょう.
自分の心の声に耳を傾け,充実した学生生活(+その先の人生)を送ってくださることを心より願っております.
(つまり,当方みたいにならないでほしいという話)
"冷静さを売り飛ばして 泡になった僕を世界は笑ってくれるだろう" 鬼束ちひろ「Sign」