過ごしやすい居場所の作り方の書かれている本と、コミュニケーションに役立つ本が知りたいです
質問
過ごしやすい居場所の作り方の書かれている本と、コミュニケーションに役立つ本が知りたいです。
初めてまして。私は最近、誘われて引きこもりの経験者の集まり(当事者会)の当事者ボランティアスタッフになりました。会の内容は、ただ皆で自由に雑談をするだけです。スタッフはその最中に参加者の方と、混ざり会話をして過ごすこともあれば、孤立している方に話しかけたりすることもあります。
会には様々な方が来られます。引きこもりと言っても、年齢も20代から50代までおり、精神障害や発達障害、聴覚過敏の方。会には来られるが、会話をしたくない訳では無いが、ほぼ無言で、一言話すだけでも精一杯な方など。多種多様でとても気を使います。
先輩方はとても会話が上手で、人を笑わせることが得意な人や、悩みや考えている事を自然に引き出す聞き上手な人など、凄い人たちばかりです。それに対して私は、そもそも会話が苦手で、大人数の会話に参加することや、初対面の方に自分から話しかけることはほぼできず、できたとしてもとても疲れてしまいます。
私もこの会に助けられたので役に立ちたいのですが現状、会話上手の常連の参加者さんと会話をするか、雑用しかできていません。先輩方は「最初はみんなそうだよ」「できることからすればいいよ」と言ってくれますが、私もなにか貢献したいと思ってしまいます。現状、読書猿さんの過去のマシュマロを見て『友人作りの科学』を読んでいます。
自分勝手なのですが、読書猿さん。こういった方々の過ごしやすい居場所の作り方の書かれている本とコミュニケーションに役立つ本が知りたいです。色々と申し訳ございません。
解答
お世辞にも話すのが得意でなく、それでも役に立とうと頑張ってるあなたは、その集まりにとって希望そのものです。
新規参加者は、その集まりに助けられ今度は助ける立場に回ったあなたに未来を見ることができます。
もし会話上手の人たちばかりなら、新しい参加者は自分とのあまりの違いに、それだけで居心地悪くなってしまうかもしれません。
あなたは自分から話しかけることを難しいと感じておられますが、それは様々な人がいることを、それぞれの人の事情と状態を、よく見ようとしているからです。どうかそれを続けてください。
基本方針は次のようになるかもしれません。
・会話上手の常連の参加者さんと会話をする→話し下手な自分が会話しているところを見せることで、どの人が話しやすいか、話し下手でも話せる相手であるか、を新しい参加者に実地に見せる
・雑用する→雑用しながら、誰がどんな風に話しているか、また話していないかをこれまで以上によく観察する
やってることは変わりませんが、その意味合いが変わります。これをリフレーミングといいます。
あなたがまずやるべきことは、自分の貢献具合をこうして少しずつ自分でも承認することです。
これを続けていると、「あ、飲み物取りましょうか」とか、最初は多分たった一言ですが、初対面の人に声をかけるという出来事が起こります。そしてそのことを自分で寿ぐことができるようになります。この寿ぐことは、実は、うまく話しかけるよりも大切なことです。寿ぐ準備ができると、不思議なことに、今まで重かった最初の第一歩が踏み出しやすくなるのです。
最後に参考図書を。自分も参加している、最近出た本なので、宣伝ですが『友達関係で悩んだときに役に立つ本を紹介します。』。
豪華な参加者です。私は、人間関係に正解を求めることの危険性を「マナー講師」を素材に書いています。