現在高校生なのですが、よく学校で「数学的思考」という言葉を耳にします
質問
現在高校生なのですが、よく学校で「数学的思考」という言葉を耳にします。私はそれなりに受験数学は出来る方だと思っています。ですが日常生活で数学的に思考出来ているという実感がありません。
丁寧に手順を詰めて思考する訓練として数学が優秀なだけで、数学以外にも数学的思考を養う方法もあるような気がします。そうなると数学的思考=論理思考なのではないかと思ったりします。
「数学的思考力」とは何なのでしょうか? また数学的思考力を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか。 また論理学や証明について深い理解を得れば解決出来るでしょうか?
解答
そこでいう「数学的思考力」の元ネタは、学習指導要領に盛り込まれた「数学的に考える力」です。以下のURLにスライドがあるのでご参考まで。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/073/siryo/__icsFiles/afieldfile/2016/05/16/1370395_12.pdf
ここで「数学的思考力」とは「数学的活動を支え,遂行するために必要な資質や能力などの総称」とされていますが、では「数学的活動」は何だということになりますね。
それについてはこんな図が書いてあります。
https://gyazo.com/8802238d76a86103e4c0cd772e54a9f6
この図の元ネタはこちらです。
https://gyazo.com/4d8b5f02ea3733e9f880524614e5009b
現実の問題に数学を使うということは、現実の問題を数学的な問題に定式化しなおし、数学の問題を問いて結論を得て、それを再び現実の状況における結論として解釈し直すわけです。
もう少し詳しい図がこちらになります。
https://gyazo.com/faee945c0a62698aa482b5db85d534db
現実の問題に数学を使ってみる(現実と数学の間を定式化と解釈を通じて往復する)ことについて参考書をいくつか挙げてみましょう。
一冊目は、最後の図の出典である『算数・数学科のオープンエンドアプローチ』です。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/isbn/4491012121/
2冊目は、面白い問題が満載の問題集、『社会科学のためのモデル入門』です。現実の問題を数学的に定式化する骨法が学べます。
3冊めは、『社会科学のためのモデル入門』の後継書として書かれた『多モデル思考』です。
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/isbn/462785501X