特になりたい仕事がない人間が就職するために知っておくと良い情報などはありますか?自分で文を書く時にルールというかしばしば正しいとされている文するにはどうしたらよいのでしょうか。
質問
はじめまして。大学受験に失敗した者です。
お金が無いのでアルバイトをしつつ(高校生の時にバイトをしたことはある)、就職の仕方を調べようと思っています。
また、趣味で小説みたいなものを書いていて、自分で読み直したのですが、助詞や句読点の書き方が違うせいか。他の人のネット小説や本屋にある小説のようなつっかえずに読める文や情景が想像しやすい文にできませんでした。
読書猿さんにお聞きしたいのですが、特になりたい仕事がない人間が就職するために知っておくと良い情報などはありますか? (ハローワーク?という所に今度行きます) また、小説に限らず、自分で文を書く時にルールというかしばしば正しいとされている文するにはどうしたらよいのでしょうか。
よろしくお願いします。
解答
まず、質問は一回につき一項目でお願いします。
解答者の、ただでさえ不足ぎみな認知資源が分散して、解答の質が目に見えて下がってしまいます。
次に文章について。書き言葉を操るには訓練が心要ですが、その柱は3つ、入力、分析、出力です。まず読まない人間は書けるようになりません。しかし、ただ読み流しても定着効率は高くありません。効率を高める鍵は分析(分解)であり、そのための工具が文法です。 まずは他人の書いた文章の一部を取り出し(文章を読んでいて「これはいい」と思ったのを使うとよいです)、一文を分節に、そして単語に分解し、その品詞を明示し、助詞や助動詞の機能を確定し、単語の間の関係を矢印で結ぶワークをやりましょう。
他人の文章で文章分析の経験を積むと、自分の文章に対してもできるようになります。
あらゆる技能がそうですが、まずゆっくりと意識的にできるようになった後、さらに訓練を重ねることで、意識せずに速度を上げてできるようになります。
文法的におかしな文章を書いてしまう状態、言い換えれば、意識しないと文法的に正しい文章を書けない状態では、せっかくの貴重な認知資源をそこに費やしてしまい、「うまく書く」ところまでなかなかいけません。
これは、書くことを楽しんだり、表現を磨いたり、よし言い回しを思いついたり、思い描いた情景を過不足なく伝える工夫を考えたり、全体の構成と細部の表現をマッチさせたりという、よい文章を書くことに回せる認知資源が減ってしまうからです。
これでは、今うまく書くことが難しいだけでなく、将来に渡って、文章を書く技能の向上を妨げます。
地味な文章分解は、今のうちにやっておけば、一生モノです。
次の記事にもその効用を書いてあります。