質問
たくさん本を読んで勉強したいけれど、難しい本は理解するのにどうしても時間がかかってしまいます。今も、スゴ本のDainさん渾身のオススメ『カラマーゾフの兄弟』の最終章を読んでいますが、ここまでで半年近くかかっています。内容に関しても面白いと思うところはありましたが、カラ兄のエッセンスをこの一回の読書で理解できたとは思えません。 速読を学べば色んな本の情報を早く汲み取れるのかな、と思うのですが、書店で見かける速読術の本には眼球の運動方法とか、「1秒でページをめくれ」とか、「脳には無意識にインプットされてる」とか……いまいち信用できない方法ばかり。
速読とはそもそも意識して実践するテクニックなのか。本の情報をすばやく読み解くにはどうすればいいのか……など、速読について、既出の質問と思いますが、教えていただけると幸いです。
解答
まず読書とは書物から自分への一方通行ではなく、自分の持っているものと書物が抱えるものとの間の双方向のやり取りです。一般に、読む速度が上がるほど書物→自分に比して自分→書物の割合が増えていきます(つづく
悪く言えば、速読になればなるほど、書物を読むというより、自分の中にあるもの読む方が多くなります。読み慣れたシリーズものだと登場人物も口調も筋立てもお馴染みなのでかなりの速度で読むことができます。そしていつもとは違うところだけを汲み取るので当然速度は上がります。 反対に慣れないものを読むときは、見知らぬ用語や表現や構成を汲み取り咀嚼しながら読んでいくので、つまり自分を作り変えながら読むことになるので、当然時間がかかります。しかし読書がインプット以上のものであることを知るなら、当然に費やすべき時間だとも言えます。