ユリイカ 2018年10月号-コラム
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ユリイカ2018年10月号の巻末コラムに
「味のないパスタから感じる無駄と博愛」
という文章を寄稿しました。
---抜粋
人は、倹しい。一見、意味のないように見えるものにも、実用性がある。例えば、弁当でハンバーグの下に敷かれている味のないパスタ。あれは、油を吸収する役割があるそうだ。そして、座布団の四隅にある糸は装飾ではなくて、綿を固定するために必要らしい。遊び心だと思っていたものに実用性があると、がっかりしてしまう。
しかし、人が人のために、そんな”あってもなくてもどっちでもいい”細やかなことに労力を費やしていると考えると、味のないパスタにも座布団の四隅にある糸にも博愛精神を感じてしまうのである。