SVG職人の朝は早い
SVG職人の朝は早い。
太陽もまだ見えない頃に目覚め、朝食とともにsvgwgの動向をチェック。
特に動きがなければsvg2やsvg2-draftを黙読。
その後は朝のSVG体操。
(注:SVG体操とはSVG生命の前身であるSVG省簡易保険局によって制定された体操。SVG体操第一はcircleやrect, lineあたりの基本的な要素を手書きしていくもの。SVG体操第二はpath, polygon, filter, animate, linearGradientなどの要素も手書きするものとなっている。第一は日々の健康のために、第二は日々のSVG制作のために利用されることが多い)
時期によってはまだ薄暗い中、エディタを立ち上げSVGを手書きしていく。
もちろんエディタもSVGで作られている。SVG職人一人ひとりの大切な仕事道具であり、丁寧に整備してきたあとが伺える。
「今日はどんな制作を?」
そう尋ねると、職人は手をSVGキーボードから離して答えてくれた。
「今日は明日の中央市場に出荷するSVGを書いてるんだよね。最近のSVGは活きがいいのも多いからさ、昔みたいに一週間前から作っておくとか言ってらんないのよ」
「鮮度が重要なんですね」
「活きがいいのが増えてるのも、お客さんの感性が肥えてることから来ていてさ。たしかに工業生産のSVGもあるけど、全然うちみたいな手作りのところもシェアで負けてないし。鮮度ももちろんだし、旬なネタを選ぶこと、市場の動向をちゃんと見ること、あとはまあ、熱意ってのも大事だよな」
答えると職人はSVGキーボードに手を乗せ直した。
外からはSVG収集車の走る音やSVG小学校に向かう子どもたちの声が聞こえてくる。
社会にはたくさんのSVGがある。そんなSVGは職人のたゆまぬ努力によって支えられている。
近年、SVG職人への弟子入りが相次いでいるようだ。
これからの世代のSVG作りは明るい――職人は喜ばしい表情を浮かべて語っていた。