男性向けヘアセルフカットガイド
※昔kindle向けに販売していた文書です。
youtubeも参考になると思います。検索結果へのリンク。
# はじめに
こんにちは。まんぷくいちろうと申します。
いきなりですが、あなたが男性の場合、定期的に理髪店や美容院に通われているでしょうか。
当たり前だ、何を言っているんだ、と思われたでしょうか。
ところが筆者は10年以上プロに髪を切ってもらっていません。
坊主頭だから?違います。私の髪は一番長い部分で2cmくらいあります。
私は2010年の年末にPanasonicのカットモードというヘアカッターを購入し、これまで4回機種を変更しましたが、その時からずっと自分で髪を切っています。
ヘアカッターを購入する以前はだいたい一ヶ月半ごとに美容院に行き、5000円くらいでカットをしてもらっていました。
それがすべてなくなりましたので、年間で5000円 x 8回で4万円くらいの節約になりました。
一般的に、髪を自分で切っている男性は坊主頭の方が多いと思います。
ハサミで自分で切っているという男性も、数は少ないですがいると思います。
坊主用のバリカンではかなり短い長さにしかできないので、ある程度の長さのある方はハサミを使っていたわけです。
しかし近年の電動ヘアカッターの進化により、7cmくらいの髪の長さまで、電動ヘアカッターで簡単に均一にカットができるようになっています。
やり方としてはアタッチメントを付け替えることで長さを調節します。
長いアタッチメントからだんだん短いアタッチメントに交換していき、カットをしまう。
上位機種ではアタッチメントをつけた状態でダイヤルやパネルやボタンを操作してミリ単位で長さの調整ができたりします。
カット作業はかなり簡単で、ヘアカットの素人でも数回やればあとはスムーズにできるようになると思います。
自分で髪が切れるようになることになるメリットは大きいです。
もちろん経済的なメリットも大きいですが、自分のヘアスタイルを自分で管理できているという自由の感覚を持てます。
最近では多くの男性の方が1000円カットを利用しています。
(最近では1000円よりも高い店が増えていますが。)
私も何度か1000円カットを利用しましたが、満足度の高い髪形にはなりませんでした。。
自分で髪をカットすれば、1000円カットに比べれば、かなり自分の思い通りの髪型に近づけることができます。
個人的には、美容院でカットしていた時よりも数段満足度の高い髪型にできています。
私は、現代の日本人男性の多くは、散髪で髪を切ってもらう時間があまり好きではないと感じているのではないかと思っています。
本書では、その時間をなくすための電動ヘアカッターによるヘアセルフカットのガイドをしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
# セルフカットのメリット
セルフカットのメリットを考えてみましょう。
まず、なんといってもお金の節約が大きいと思います。
節約額を試算してみましょう。
もし月に1回1000円カットに行くとすると、年間12,000円(と消費税)かかります。
5,000円の美容院に月1回行くとすると年間60,000円の節約となります。
3,000円の理髪店に月一回行くとすると3,000円x12ヶ月=36,000円/年です。
ヘアカッターを買って自分で切るようになれば、初期投資と僅かなメンテナンス費だけで上記のお金をまったく払わなくてもよくなるのです。
家計に対するインパクトはかなり大きなものではないでしょうか。
また、時間の節約も大きいです。
予約して床屋や美容院に行った場合、場合によれば数日前から予約をして、そして当日カットの前後に時間の余裕をもって移動します。
1時間や2時間はかかってしまうという場合が多いのではないでしょうか。
しかし、セルフカットですと全く違います。
カットは10分、早ければ5分で終わりますし、そのあとは掃除してシャワーを浴びるだけです。
全部で20分もかかりません。
また、人に合わずにヘアカットが完結するというも良い点です。
床屋や美容院で話しかけられても特に嬉しくないタイプにとって、これは大きなメリットです。
# 各種サービスの比較
プロから髪を切って貰う場合、選択肢は大きく分けて美容院と理容室があります。
理容室は、1000円カットとそれ以外に分けられると思います。
美容院、理容室、1000円カット。
それぞれの特徴を考えてみたいと思います。
株式会社リクルートスタイルによる調査によると(調査時期は2019年2月15日(金)~2月28日(木))、美容院と理髪店の男女別の利用率は下記のようになるようです。
美容院の利用率(過去1年)
女性 86.0%
男性 34.9%
理容室の利用率(過去1年)
女性のデータなし
男性 48.0%
男性の美容院利用率が意外と高いと思われるかもしれません。
世代別に見ると、男性は若い世代ほど美容院利用率が高く、上の世代になるほど美容院利用率が低くなっています。
**美容院**
男性では比較的若い世代が主に利用しており、女性はほとんどの人が美容院を利用しています。
ほとんどの店舗で予約が必要など、利用の手続きコストが比較的高いです。
中年以上の男性にとっては、女性客ばかりなので気後れする面もあるでしょう。
ある程度以上のファッション性のある髪型を求める場合、男性でも美容院を利用する人が多くなると思います。
前述のリクルートスタイルによる調査によると一回当たりの平均利用金額は、女性の場合6,677円、男性の場合は4,185円のようです。
**理容室**
男性で利用者数が一番多いのは理容室でしょう。私も大人になるまでは理容室を利用していました。
メリットとしては、コストがそれほど高くないことでしょう。
前述のリクルートスタイルによる調査によると一回当たりの平均利用金額は2,537円ということです。
髪型も、男性であればそこそこのものにしてもらえます。
客層は子どもと男性が多く、女性客はほとんどいません。
**1000円カット**
区分的には理容室に入りますが、1000円前後でカットしてもらえる店舗があります。
お金を節約するために、通常の理髪店ではなく1000円カットを選ばれている男性の方は多いと思います。
サービス料は低く抑えられますが、カットの仕上がりは理髪店に劣ることが多いようです。
# 自分で髪を切ろう
本書で奨めるのが髪のセルフカットです。
セルフカットでは、カットのサービス料はかかりません。店舗への交通費もかかりません。美容院の予約などの手間もありません。1000円カットの順番待ちなどもありません。
カットしようと考えて、十分後にはカットが終わっています。
髪型の仕上がりも、慣れてくればかなりのレベルに仕上げることができます。
女性は美容院でのカットに行くことが生活の中の楽しみになっている人が多いと思います。
しかし、多くの男性にとっては髪のカットをしてもらうことはそこまで楽しみなイベントではありません。
本書を読まれた方は、ぜひオンラインストアなどで「ヘアカッター」などで検索してみてください。
いろいろなレビューなどが載っており、参考になると思います。
髪の切り方
ヘアカッターの使い方を紹介します。
シンプルな髪型ならカットはすごく簡単です。
まず最初に一番長いアタッチメントを付けて頭全体をカットします。
頭頂部はこの時の長さになります。
頭頂部をアタッチメントの最大の長さよりも長くカットしたい時は、アタッチメントを外した状態で、頭頂部の髪を指でつまんで横にカットすればよいですが、やや難しいと思います。
次にアタッチメントを短いものに付け替えます。
側頭部と後頭部を短くします。
さらに短いアタッチメントに付け替えます。
もみあげや後ろの付け根などを調整します。
それから、鏡を見ながら髪形を調整していきます。
これで終わりです。
所要時間は10分弱でしょうか。
慣れれば5分くらいで終わります。
カットの後は当然ながらシャワーを浴びましょう。
頻度的には2〜4週間に一回のペースでカットするとよいでしょう。
かなり大雑把に説明しましたが、好みに合わせてアタッチメントを付け替えて、細かく長さを調整することが可能です。
# 自分で切るか、切ってもらうか
セルフカットをする場合、自分で髪を切るか、家族などに切ってもらうかというのが大きな選択肢となります。
切ってもらえる家族がいる場合はカットしてもらうのもよい選択肢だと思いますが、本書はすべて自分で切ることを想定しています。
ヘアカットの素人が、自分だけで切るのは難しいのではないかという心配があると思います。
しかし、初心者がイメージするほど電動ヘアカッターによるカットは難しくありません。
ヘアカッターによるカットでは、カットの長さはアタッチメントとダイヤルで決定したものに固定されます。
意図せず切り過ぎる心配はほぼありません。
ハサミでは難しい頭の後ろも、簡単に同じ長さに切り揃えることが可能です。
数回切ってみれば慣れてしまい、あとは何も考えずにカットすることができるでしょう。
後ろの髪などが気になる場合は、家族にコメントをもらいながら切るものよいでしょう。
# 機種の選び方
この本を読んでらっしゃる方は当然十分なネット環境があるはずです。
オンライン通販のサイトにアクセスし、「ヘアカッター」で検索してみましょう。
その中でレビューの件数が多く、星の平均も高いものをチェックし、レビューを読んでみましょう。
自分でもできそうだなと感じられると思います。
ヘアカッターは安いもので1,500円くらいから売っています。
最高でも10,000円くらいです。
予算と相談して選んでください。
次のパートで著者の使用したことのある機種を紹介します。
著者が使用したことがあるヘアカッターはパナソニック製の2機種とフィリップスの3機種の計5機種です。
その5機種を紹介したいと思います。
**機種紹介① Panasonic カットモード ER-GF80**
2021年現在では生産終了となっています。
2017年10月時点でのオンラインでの価格は約5000円でした。
著者はこの機種でヘアセルフカットを始めました。
2010年12月から2012年3月まで使っていました。
長めにカットするためのスライドアタッチメント2種と
短めにカットする用の刈りアタッチメント3種(前後で長さが違い、長さとしては6種)がついています。
スキ刈り用のアタッチメントもついています。
アタッチメントを付け替えることで0mm、3mm、6mm、9mm、12mm、15mm、18mm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cmの長さ調整が可能です。
電池は充電式で、20分くらいの連続使用ができたと思います。
充電完了までの時間は数時間と長いです。
充電式なので、使用中にコードに煩わされることはありません。
本体の水洗い可能です。
また、毎回オイルを差す必要があります。
こちらは一世代前の機種です。
色々性能がアップした新機種(ER-GC72)が発売されているようです。
上記のリンクは最近機種のものとなります。
(私の買った時とは、型番は同じですが、一部仕様が変わっているようです)
**機種紹介② Panasonic メンズヘアーカッター ER-GC72**
1mm単位で0mmから45mmまで調整できるヘアカッターです。
2017年10月時点でのオンラインでの価格は約8000円くらいです。
筆者は一度カットモードのアタッチメントを一つ紛失したため、こちらの機種に買い替えました。
2012年3月から2015年の4月まで使用していました。
長さの違う三種のアタッチメントが付いており、それぞれのアタッチメントを付けた状態で本体側でダイヤルを回すことで0mmから45mmの間を1mm単位で長さ調整できます。
こちらも充電式です。
アタッチメントは三種類しかなく、筆者が使うのはそのうち一番短いものを除く二種だけでした。
一番長いアタッチメントで全体をまずカットし、真ん中の長さのアタッチメントでダイヤルをどんどん動かしながらカットをします。
ダイヤルによる1mm単位の調整はかなり便利で、一度使ってみるとカットモードには戻れないなと感じました。
こちらも本体の水洗いが可能で、毎回オイルを差す必要があります。
ちなみに紛失したカットモードのアタッチメントは量販店で注文し、まるごと知人に譲渡しました。
その知人はカットモードで十分満足しているようです。
(こちらも、私の買った時とは、型番は同じですが、一部仕様が変わっているようです)
**機種紹介③ Philips ヘアーカッター9000シリーズ**
前項のER-GC72はまだ壊れてなく問題なく使えていたのですが、Philipsから新規性のある機種が発売されたので購入してみました。
値段は2015年の4月で10,800円くらいしました。
2017年10月現在では約8000円で購入できるようです。
2015年の4月から2017年の8月まで使用していました。
三種類のアタッチメントから選んだあとで、スマホをスワイプするような感覚で長さを調整できる機種です。
水洗いはできませんが、オイル差しの不要であるというメリットがあります。
カットした毛もスムーズに後部から排出され、続けて切りやすく感じました。
長さが0.1mm単位で411段階で調整できるという機種なのですが、正直1mm以下の調整はオーバースペックを感じました。
調整するときも1mm単位のことが多く、41段階で十分かもと思いました。
この機種の一つ下のヘアカッター7000シリーズは上下ボタンで1mm単位で長さ調整が可能となっており、こちらで十分だったかもしれないと感じています。
この機種は本体の水洗いはできませんが、毎回オイルを差す必要がありません。(アタッチメントと刃は当然洗えます)
本体が水洗いできないことにあまりデメリットは感じず、オイルを差さなくていいのが楽なため、今はこのフィリップスの機種のみを使用しています。
まとめますと、長さを調整するのにアタッチメントを付け替えるタイプと、アタッチメントを付け替えた上でダイヤル調整やタッチパネル(ボタン)で調整できるものがあります。
個人的には、1mm単位(0.1mm)で細かい調整の可能な、ダイヤル式やタッチパネル式(ボタン式)のタイプをおすすめします。
**機種紹介④ Philips ヘアーカッター7000シリーズ**
2021年現在では販売終了品のようです。
前項のヘアカッター9000シリーズが2017年9月に壊れてしまいましたので、機種を変更することにしました。
Philipsの9000シリーズで十分満足していましたが、0.1mm単位の長さ調整は不要と感じていましたので、1mm単位で調整できる同社のヘアカッター7000シリーズを購入しました。
ヨドバシカメラの通信販売で5500円くらいでした。
正確には、7mm未満は0.2mm単位で長さ調整が可能で、7mm以上では1mm単位の長さ調整が可能という機種でした。
事前の予想通り、この長さ調整の機能で十分でした。
現在満足して使用しています。
**機種紹介⑤ Philips ヘアーカッター5000シリーズ**
2019年4月に購入しました。
今回は前の機種が壊れたわけではないのですが、アタッチメントを1つにできないかと思ってこちらを購入しました。
1-23mmまで調整可能で、アタッチメントが一つなので、ヘアカットする時にやりやすくなりました。
値段は購入時は3000円くらいでしたが、2021年のAmazonで5000円から6500円くらいです。
どんどん機種の値段が下がっていますが、満足度は上がっていっています。
# カットする場所・道具
カットは部屋でするのであれば、畳の部屋よりもフローリングの部屋のほうがいいです。
畳の部屋しかない場合は、新聞紙を敷いてカットしましょう。
私は最初のころはフローリングの部屋でカットしていましたが、最近は風呂でカットしています。
好みで決めてください。
風呂でカットしたあとは、必ず掃除機などで落ちた髪の毛の処理をしましょう。そのまま流すと排水溝がつまるリスクがあります。
また、セルフカットの時には鏡があると便利です。
鏡をチェックしながらカットすると一人でも変な髪型になりにくくなります。
# 実際のカットの方法
実際のカットの方法ですが、あまり凝った髪型にするのでなければ、三段階くらいの長さを用いることで髪はカットできます。
まず、一番長い長さで頭全体の髪をカットします、そしてそれよりも二段階短い長さでこめかみの近くと耳周りと後頭部の襟をカットします、それから一段階長くして、側頭部と後頭部の襟から後頭部真ん中の辺までを滑らかにします。
これでだいたい満足の行く髪型になります。
頭頂部のカット不足や、後頭部襟元の処理不足など、自分だけでわかりづらいところは、家族に見てもらうか、スマホのカメラを使ったり、鏡を上手く使ってチェックしましょう。
これは私の方法ですが、実現したい髪型によってカットの方法は異なります。
取扱マニュアルをしっかり読んで、自分に合った方法を見つけましょう。
# セルフカットは周りにバレるか
セルフカットを考えた時に気になるのは、周りに変な髪形だと思われるかもしれない、ということだと思います。
この点に関しては、ほぼ心配はいらないと考えます。
筆者は髪を自分で切ってるのかと知人から先に言われたことはありませんし、自分で切っていると伝えた時はだいたい驚きのリアクションを得ました。
オンラインストア上のレビューなどを見ても、そういう人が多いようです。
また、たとえバレたとしても、それによって周りから悪い評価をされることはほとんどないでしょう。
普通、周りの人は男性であるあなたの髪型にそこまで興味を持っていないからです。
ですので、読者のあなたもバレることを心配せずにセルフカットを試してみてください。
# おわりに
これまでのガイドでご自分で髪のセルフカットをしてみたいと思われたでしょうか。
もしそうでしたら大変嬉しく思います。
自分で髪を切る習慣を持つことで、生活コストを削減し、自由を少しでも多く感じることのできる人が増えることを祈っています。
本書をお読みいただきありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。
まんぷくいちろう