1.9 菊池大麓・杉浦重剛両先生の同情
菊池
大麓
だいろく
・杉浦
重剛
じゅうごう
先生は私の同情者であって、矢田部先生の処置を不当として私に対し、非常な好意を示された。杉浦先生は、国粋主義の「日本新聞」及び「亜細亜」なる雑誌を主宰しておられたが、矢田部を
敲
たた
かねばいかんといわれ、「亜細亜」誌上に牧野の『日本植物志』は矢田部のものより前から刊行されており、内容も極めて優れていると書いて、大いに私を引立ててくれた。