00101-20220815 地上の太陽実現に近づいた
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丁度一週間前、アメリカ物理学会誌、Physical Reveiw Lettersに、慣性閉じ込め方式核融合実験で、核融合点火のローソン条件を超えた(Lawson Criterion for Ignition Exceeded in an Inertial Fusion Experiment)という報告が出されましたPhys. Rev. Lett. 129 (2022) 075001。慣性閉じ込め方式核融合とは、燃料である重水素と三重水素(トリチウム)を直径2ミリのカプセルに詰めて、そこに強力なレーザー光を当てることで核融合を起こすというものです。今回、継続的に核融合を起こすための条件であるローソン条件(Lawson criteria)を初めて超えることが出来たのです。 太陽エネルギーが膨大なのは、核融合という非常に効率的なエネルギー放出機構を使っているためです。今回の実験は、地上に太陽を創ることに近づいたことを示しています。 圧巻なのは、論文に掲載された著者の数です。千名を超える研究者の名前が列記されています。多数の研究者の皆さん方のたゆまぬ努力の結晶の結果なのです。
【参考】この論文と合わせて、2本の論文が発表されています。また、アメリカ物理学会の解説があります。
"Experimental achievement and signatures of ignition at the National Ignition Facility,"