短歌を詠む
maichan.iconが詠んだ短歌です
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♡
君が手を添えて教えてくれたのを割るたび思い出す生卵
物理なら教えようかと言う君に少し傾く心のベクトル
あなたへの手紙に嘘が一つだけ「忘れてくれて構わないです」
その他のお題
言葉
人間は言葉がないと伝わらない頭ばかりが大きいせいだ
言葉だけで死んでしまう生き物はきっと地球で一番弱い
冷たい桃は短歌に熟れる
小説の登場人物が詠んだという設定の歌
風ぬるく頬を撫でれば思い出す繰り返し来る桃の季節を
夏風に叫んだ声は掻き消えて蝉の死骸に僕を重ねる
手触りをあなたの肌と重ねつつページを捲る白紙のノート
温もりの残るあなたのマグカップ親指でなぞる唇の跡
次は指よりもあなたの唇を残してほしいカップのふちに
コーヒーを啜るあなたの唇が僕の唇の跡と重なる
紅色の唇開き頬染めてあなたの熱に僕は蕩ける
あなたに貪り尽くされたい僕は寂しく熟れたただの桃です
種も皮も残すことなく味わおうあなたという名の熟れた桃を
完熟の桃の甘さをもう一度教えてほしい月曜の朝
桃喰みて初めて知った真実の愛よりほかは何もいらない
短歌アプリ57577
浜辺
水底の丸いガラスになれたならあなたに拾ってもらえるのに
厄年
何もかも君のせいだと言われてる厄年くんはきっと泣いてる
炎
望んでた炎のような生き方をできないままに燃えカスになる
湯船
ぬるま湯に浸かってうつらうつらして天国に行きかけてる私
特急
特急券がいるくらいの遠い場所じゃないと二人きりになれない
単語で短歌
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ヨーグルト
フローズンヨーグルト初体験で「このアイス酸っぱい腐ってる」
元カレ
指輪など買ってくれない人だったそれで良かったと今は思う
駐車場
駐車場バックで停める手の仕草だいたいカッコよさ2割増
弁当
白米と冷食と母の愛情で勝利の弁当方程式
アイス
ポトリ落ち溶けたアイスに群がったアリを見下ろす巨人の私
シュレッダー
シュレッダーにかけた君の思い出をツギハギできる日はまだ来ない
財布
君がくれたハンドバッグに合わせた小さな財布だけが残った
たんこぶ
あちこちにぶつけたんこぶ作ってさ僕ら大人になっていくんだ
磁石
お互いのこと知り過ぎて同極になってしまったあなたと私
折り鶴
メルカリで売買される折り鶴に祈りの意味があるのだろうか
Tシャツ
この夏はハーフパンツとTシャツが正装になる海岸通り
スペイン
初めての揚げたてチュロスの包み紙捨てられないの君がいたから