あたらしい女声の教科書の副読的なもの
https://4.bp.blogspot.com/-WxkaCosmH-4/WGCxS6fD3GI/AAAAAAABAp4/P1dfisgHrycYB6IFGixf3DaXRsoKs15RwCLcB/s800/karaoke_woman.png
注意
このページはあくまで補足のようなものなので、教科書をまず読んで下さい。もしくは同時に読み進めてください。
あと個人用メモなので記述の正確さについてかなり雑です。
入手
概要
ダウンロードページより引用
これまでは再配布禁止としていましたが、より多くの方々に読んでいただくため、2015年5月から、ライセンスを変更し、無償公開する運びとなりました。 電子化にあたって、付録CDに関連するページは削除しています。付録CDの内容を参照したい方は、国立国会図書館の蔵書をご利用ください。
資料の巻頭言より引用
どんなに見た目が美しくても、口を開けばただのオカマ。そんな悩める人のために、本書は書かれました。
本書のコンセプトは、才能がない人に向けた女声本。私もまた、女声が出せずに悩んでいた者の一人です。
私は、日々いろいろな文献を読み漁り、女声の出し方を模索していました。
その過程の中で、女声と呼べる声の特徴を定量化し、フリーソフトを使って声を計測しながら練習をしていました。
研究成果について女装図書館で議論しているときのことです。
「そんなに詳しいなら本でも書けば?」の一言から、実際に本を出せたらいいなと思い、本書の執筆が始まりました。
結論からいうと、可愛い女声は、地声がある程度高くないと出しづらい面があります。
では、地声が低い人は女声を出せないのか?そんなことはありません。
きちんとトレーニングを積めば、可愛い声とはいかないまでも、それなりに女性に聞こえる声は出せるようになります。
本書を通じて女声を習得し、生活の質を向上してみてください。きっと毎日が楽しくなるはずです。
女声の需要
バ美肉(バーチャル美少女受肉)により女性アバターを得た男性がしゃべる際に必要になる。後は普通に MtF の人々とか…
このページの文書の執筆者は単に趣味。本気で頑張ってる MtF とかの人達に怒られそう。
ボイスチェンジャー
女声を出すための選択肢の一つとしてボイスチェンジャーの利用がある(「恋声」等)。
遅延がある、自然な声にならない場合がある等が難点。
ボイストレーニング
男性の喉にとって女声を出すのは自然ではない。トレーニングにより声の幅を広げられれば、女声も発声できるようになる。
あたらしい女声の教科書では「メラニー法」「囁き法」「濁り抽出方」が紹介されている。
トレーニング方法の前に発声についての理解を深める必要がある。
倍音
私たちが声を出したとき、出した声の高さの他にも、いろいろな高さの音が混ざって出てきます。
このうち、出した声の高さの 2 倍、3 倍、…に相当する周波数成分を、倍音と呼びます。
特に、出した声の周波数 (基本周波数) を f0 と呼び、2 倍の周波数を f1、3 倍の周波数を f2、…と呼びます。
スペクトログラムを使うことで可視化できる。教科書では恋声を利用して可視化している。
フォルマント
倍音が共鳴し合って特に強まった周波数成分を、フォルマントと呼びます。
低い方から順に、基本周波数を F0、1 つ目のフォルマントを F1、2 つ目のフォルマントを F2、…と呼びます。
フォルマントの強さ、高さが声色に影響する。
どのフォルマントがどの程度強く高くなるかは、声の高さ、母音によって変わる。母音の「い」など舌が引っ込むので顕著。
https://sites.google.com/site/utsakr/_/rsrc/1274453518388/Home/courses/tsukuba2010/contents/4/i_F1_showFormants2.png
「イ,エ,ア,オ,ウ」のスペクトログラムとフォルマントの可視化。母音のフォルマントより引用。 F1 と F2 は、母音の発音を識別するための物です。
F1 F2 は喉に由来する倍音で、主に母音に影響する。上記の画像でも、F1 F2 が母音の影響を強く受けていることが分かる。
F3 と F4 は、声の性別を識別する上で重要な役割を果たします。
F3 以降は共鳴腔に由来する倍音で、所謂声色に影響する。共鳴腔とは咽頭腔、口腔、鼻腔等で生じる共鳴のこと。
声帯声門を閉じた囁き声でも、女性らしい囁き声、男性らしい囁き声があるので、こちらも大事ということが分かる。
「ア」の倍音が全体的に強いのは、最も自然に発声できるから。オギョーとなく赤ちゃんはいない。
教科書におけるフォルマントの説明の注意点
フォルマントには当然「高さ」と「強さ」の要素が存在する。
が、教科書ではフォルマントについて「上げる」「下げる」といった表現しか出てこない。
「上げる」「下げる」が「高さ」のことなのか「強さ」のことなのか両方のことなのか正確に把握して書かれてないのかは謎。
例えば第三フォルマントに関しては「高さ」より「強さ」についての説明なのだが、
第一、第二フォルマントなどは「強さ」でなく「高さ」についての説明がされている。
正直正確に把握されて罹れているわけではないのだろうな、と考えている。
第一フォルマント
F1 は、舌の縦位置によって決まります。口を大きく開けて、舌の縦位置を下げることで、F1 を上げることが出来ます。
舌の縦方向の位置は母音や一部の子音では大きく高さが変わる、強さも多少変わるが高さほどではない。
男性の方が女性より大きく変わるらしい(要出典)ので、変化を小さくする方向が筋が良いと思われる。
口角を上げることで間接的に舌の縦位置がそこまで変わらなくなる?意識すれば別に下げられるけれど…
わざとらしく女性っぽい声を出そうとすると舌っ足らずな感じになりがちな要因の一つ。
第 2 フォルマント
F2 は、舌の前後位置によって決まります。舌を気持ち前に出して発声することで、F2 を上げることが出来ます。
「ア」「オ」に比べ、「ウ」は若干、「イ」「エ」はかなり舌が引っ込む。
第 1 と事情はそんなに変わらないので次。
第 3 フォルマント
F3 は、喉の開き具合によって決まります。
喉を開くとは、咽頭(口の奥の空間) を広くするということです。
試しに、巻き舌にして、咽頭を狭くして発声してみましょう。F3 が大幅に下がるのがわかります。
逆に、咽頭を広くすることで、F3 を上げることが出来、女性らしい響きに近付けることが出来ます。
巻き舌にすると、ラ行が口蓋はじき音である都合、咽頭が狭くなる。「ル」などが顕著。
逆に口を大きく縦に開いた「オ」は多分 F3 が強くなる…と思ってるけど実際に計測して確認したことない…
第 4 に比べると、ある程度口を開いた段階でぐっと響きが豊かになるポイントがあるので分かりやすい。
第 4 フォルマント
F4 は、喉の締まり具合によって決まります。喉を締めるとは、喉頭(喉仏周辺の空間) を狭くするということです。
試しに、喉仏を思いっきり下げて、喉頭を広げて発声してみましょう。F4 が大幅に下がるのがわかります。
逆に、喉頭を狭くすることで、F4 を上げることが出来、女性らしい響きに近付けることが出来ます。
正直まだあまり分かっていない。教科書が正しいかも疑ってかかったほうがいい。
喉を開くことと、喉を締めること。
一見矛盾しているようですが、この 2つを両立することで、より良い女声に近付くことが出来ます。
喉を「開く」「締める」というのは単なる表現であり、物理的に締まったりするわけではないので、当然両立可能。
換声点
通常、男性は、裏声と地声がはっきり分かれています。
裏声と地声の境界のことを、換声点といいます。
個人差はありますが、多くの人の換声点はmid2F(F4)~hiA(A4) に存在します。
身長と声帯の長さに相関があるのか、背が低いほど地声で出せる最高音は高い。
教科書にある通り、所謂アニメ声の場合かなりピッチが高い部分まで使うことになる。
hiC とか普通に使う。こうなると地声では当然どうしようもない。
何にせよ地声でぎりぎりの高さを出すのは喉に悪いので良くない。
自然な女声を獲得するためには、裏声と地声を混ぜて換声点を目立たなくするミックスボイスという手法が必要になります。
地声でも裏声でもなく、ミックスボイスと俗に呼ばれる発声法を使う。
アルドリコーダーでソプラノを、ソプラノリコーダーでアルトを担当する人間はいないという話。
ミックスボイス
地声と裏声を混ぜた声。地声の延長線上で、裏声の音域を操ることが出来る。
声楽などには存在しない用語。ポップ歌唱とかそっち方面でよく聞く。最近は高音を出したい人向けのバズワードになってる。
はっきりとした定義はない…バズワードっぽい!
地声と裏声の間を滑らかに行ったり来たり声帯の閉鎖具合をコントロールしていると、裏声より響きが強くなる箇所がある。
声帯の閉鎖具合は地声と裏声の間ならどこでもいいというわけではなく、きちんと声として発声できる箇所がいくつかある。
その箇所で出すのがミックスボイス、ということで一先ずは良いと思う。
後述する囁き法はこれを覚えるため、ないし下準備の練習と捉えてもよい。 ミドルボイス
ミックスボイスのうち、地声の音域とオーバーラップしている部分。低めのミックスボイスである。
これもミドルボイス同様バズワード。ミックスボイスを指してミドルボイスと呼ぶ人もいる。定義曖昧なので仕方ないね。
ボーカルレッスン等では高い声を出すため、換声点をなくすために習得すべきとされているが、
女声を出す上では低い部分にも適用すべきものとして教科書では説明される。
平井堅とかは息漏れの多いミドルボイスをかなり低い音程まで使っている。ので喉の調子が悪い日のライブとか声出てない。
平井堅のピッチを上げると女性に聞こえるというネタがあるが、このような事情によるもの。
平井堅でなくとも発声の綺麗な男性の声ならピッチ上げればそこそこ女性らしく聞こえますが、平井堅は徹底している。
平井堅好きすぎか、次いこ次。
息漏れの多い裏声
息漏れの多い裏声は「はーっ」と高い音でため息をついた時の声です。
息の量が多いため、ロングトーンでは維持出来ません。かすれた感じの響きを持ちます。
森山直太朗の「さくら」の裏声…と思ってたけれど、今聞いたら結構息漏れいうほど多くなかったのでなし。
口を「オ」の形で縦に大きく開いた状態で喉を意識せず裏声を出すと、自然と息漏れが多い発声になる、はず。
あくびとかため息とかが例に挙げられることも多い。
息漏れの少ない裏声
息漏れの少ない裏声は「ほーっ」という、フクロウの鳴き声のような声です。
息の量が少ないため、ロングトーンで維持することが出来ます。
ボイストレーニングでフクロウの鳴き真似が流行った時期がありました。あれ。普通に真似するとそこそこの閉鎖具合になる。
そもそも裏声がうまく出せない、息漏れというのがよくわからない人がいるのでわざわざ説明してあるのだと思われる。
出せるが、出すための筋肉はあまり鍛えられていない、という人もいるのでなんにせよ練習はしたほうがいい。
lyrical_logical.icon←お前もちゃんとしたほうがいいぞ。
裏声の息漏れの多さ
息漏れの多さは声帯の閉じ具合と関係している。息漏れが少なるほど声帯は閉じられた状態になる。
声帯の閉じ具合をコントロールできるようになることは、ミックスボイス、ミドルボイスを習得する上で重要。
地声やミドルボイスと違って、裏声なので声帯が閉じられていても声帯振動はない。
声帯閉鎖
声帯がどの程度閉じられているかが声帯振動に影響する。
声帯全体が振動している状態(チェストボイス)では、ある程度以上高い声は出しづらい。
声帯をある程度閉じて振動させている状態(ミドルボイス等)では、地声より高い声が出しやすい。
アルトリコーダーとソプラノリコーダーの違いと考えると理解しやすい。
息漏れの多い裏声、少ない裏声を出す練習は、声帯閉鎖の際の喉周りの筋肉のコントーロールの土台となる練習と捉えられる。
声帯閉鎖が強いほど高い声が出しやすい一方、F1 F2 は弱くなるため、悪戯に強くすればいいというわけではない。
所謂男性地声の「いい声」はよく響く(F1 F2 が強い)が、声帯を広く振動させているため低い方が出しやすい。
しかし高い声を出そうと声帯の振動する幅を狭く、声帯の閉鎖を行うとフォルマントは弱まり、所謂細い声になってしまう。
閉鎖の強い状態でもフォルマントを強くするコツを掴むのが、後述するエッジボイスの出し方。 所謂「濁った声」の方が響きが強いという話。「ご注文はうさぎですか?」の佐倉綾音演じるココアさんの「ヴェアア」等。
https://www.youtube.com/watch?v=ERzThZzfKuM他に例なんかなかったんか。
一応真面目な説明。「チノちゃんったらー」の「らー」の部分、ほぼヘッドボイス(hiF)ですが地声らしく聞こえる。
これは声帯を強めに締め強く息をあてることで声帯をビビらせている(がなり声のようなもの)と考えられる。
歌唱では音程に合わせて最適な閉鎖具合と息の量があるが、喋る上では最適などなく、声色の差でしかないという話にもなる。
教科書で使われる用語だが説明がないので長いくなった、この辺りの理解がないとトレーニングの意図がはっきりしない。
難しいことを知らなくてもいいよう教科書では omit されていた、と思われるが…
フォルマントの方が定義がはっきりしているとはいえ概念としては難くない?
と思ってたんですが、長くなったのでやっぱり難しいということが分かってきた。
ここから裏声のトレーニングと教科書には記されている。
囁き法のトレーニング
囁き法では、息漏れの多い高い裏声で、低い響きを抑制し、高い響きを残して女声を作ります。
囁き法のトレーニングでは、息漏れの多い高い裏声を安定して出せるようにすることを目標とします。
囁き声を徐々に息漏れの少ない地声に近づけていくことで、喉仏を上げた状態からの声帯閉鎖のコントロールの練習ができる。
教科書にはないが、囁き声から地声に近づける過程で、声門閉鎖のコントロールの練習ができる。
これは囁き声を出すときには声門が開いており、地声を出すときには閉じているため。参考 メラニー法のトレーニング(前編)
メラニー法では、低い裏声にエッジボイスの成分を乗せて女声を作ります。
メラニー法のトレーニング (前編) では、その土台となる低い裏声を出せるようにすることを目標とします。
「ほー」の発音で、息漏れの少ない裏声を出したまま、徐々にピッチを下げていき、mid2A(A3) まで下げます。
下がったら、そのままロングトーンで維持します。この時、声がひしゃげて地声に戻ってしまわないよう注意します。
メラニー法は女声を出す方法の一つ。そのトレーニング、息漏れの少ない裏声で低い声を出す練習。
男性の地声でも楽に出せる音程を女性らしい声で出す方法として、
地声を女性らしい声に近づける
裏声を女性らしい声に近づける
大きく二通りに分けられるうちの後者。最終的にコントロールが完璧になればどちらからでも同じ(なるとはいってない)
一般的なボイストレーニングでも、裏声の発声からまず鍛えることが重要とされがち。地声の方が圧倒的に普段使うわけで。
よって、地声、裏声のトレーニングの順番としてもメラニー法は妥当といえそう。
ここから地声のトレーニングと教科書には記されている。
エッジボイス
喉の筋肉を使って首の両脇を締めるようなイメージで、うがいをする時のような声を出してみましょう。
ビリビリした感じの声質になると思います。これがエッジボイスです。
千と千尋の神隠しに出てくるカエルのような声であるとも言われます。
ボーカルフライともいう。
聴くのが早い。「え~~~これね、あの~~~」ふざけて喋っているようだが伸ばす部分がエッジボイスになっている。
https://youtu.be/IO6RKGOoPjc?t=49
声帯に送り込まれる息が少なく、ぎりぎり声として聞こえる程度に振動している状態の声。
大きい振動を起こすには多く息が必要になる。当然振動が少ない=声帯閉鎖が強い方がエッジボイスで長く発声しやすい。
結果として、ロングトーンで安定して出せるようになれば、声帯閉鎖の閉鎖具合と、声帯に送る息の量の調整がうまくなる。
同じ高さの声でも、声帯の閉鎖具合が強い方が倍音は強くなる。当然喉由来なので F1 と F2。
慣れると普通の地声などでもエッジボイス特有の「ビリビリ」を出すことができるようになる。ディストーションみたい。
ただの裏声では F1 F2 の弱いスカスカの声になるので、強め方をエッジボイスの出し方で掴むということだと思われる。
濁り抽出法のトレーニング
濁り抽出法では、高いエッジボイスを使います。
まず、ゾンビのうめき声のような低いエッジボイスを出した状態から、徐々にピッチを上げていきます。
正直あんまりよくわからない…
メラニー法のトレーニング (後編)
低めのミックスボイスであるミドルボイスを出すことを目標とします。
メラニー法では、低い裏声にエッジボイスの成分を乗せて女声を作ります。
メラニー法のトレーニング (後編) では、低い裏声にエッジボイスの成分を乗せることを目標とします。
ここまでのトレーニングが出来ているなら、
裏声とエッジボイスそれぞれで mid1F(F3)~mid2F(F4) の音域をカバー出来ているはずです。
裏声とエッジボイスを混ぜたミドルボイスを、この 1 オクターブの範囲で出してみましょう。
メラニー法実践編。
理屈でいえば、この通りにできていれば男性らしさの抜けた声が出せるはずとのこと。
あとは声帯閉鎖の強さや、喉頭咽頭等の響かせ方、息漏れの多さなどをコントロールして女性らしい声に近づける。
息漏れの多さは声帯振動の弱さと言い換えてもいい。厳密にイコールではないが…
息漏れの多い裏声はあくまで裏声なので、声帯は振動しない。息漏れ多いのに声帯振動してないじゃん、と誤解しないこと。
リバースボイス
息を吸いながら声を出すことを、リバースボイスといいます。
一般に、息を吸いながら声を出すと、息を吐いて声を出した時よりも声帯閉鎖が強くなります。
これは、息を吸う時に異物を吸い込まないようにするためであると言われています。
このため、リバースボイスを出すと、必然的に締め付けの強いエッジボイスとなります。
(教科書の中では)説明もなく出てくる声帯閉鎖。
引き笑いをちゃんとした声に近づける感じでやると良い。
https://youtu.be/wkOMjhmuDM4?t=728調子乗ってると喉凄く乾くし、酸欠にもなるので注意。
リバースボイスできれいな声を出すことも可能です。
強すぎる声帯閉鎖を弱め、ちょうどいい閉鎖加減を作り出せばよいのです。
ちょうどいい閉鎖加減を作り出すためには、引き上げ筋と引き下げ筋をバランスよく働かせることが必要です。
そういうことです。
引き上げ筋、引き下げ筋という言葉も説明なく出てくるが、喉仏を上げたり下げたりする筋肉という認識で大体良い。
厳密には声帯周りを操る筋肉は二つ以上あるし、喉仏が必ずしも動くわけではないので、正確な説明ではない。
地声も裏声もバランスよくトレーニングしなさいという話でもあるが、女声練習だと地声はスルーされがちではある。
喘ぎ声練習法の落とし穴
奇妙な練習方法もあったものだなあという感じですが、ちゃんとした練習法らしい…
https://www.youtube.com/watch?v=fVr3p_rvYFk&feature=youtu.be&t=288
教科書によると以下のような落とし穴があるそうなので、気を付けましょう。まあやらない。
ボーカルレッスンで「ハッハッハッ」と短く声をだす練習があるけれど、それが近い?のか?わからん、何も。
よく、喘ぎ声が女声の練習によいと言われています。
その理由は、喘ぎ声を出すためには声帯閉鎖が必須であり、また、息を吸いながら声を出す場合があるためです。
喘ぎ声は、リバースボイスを含んでいるからこそ、高い効果が上がるのです。
息を吐くときだけ声を出していては、あまり練習の効果は上がりませんので注意してください。
共鳴腔のトレーニング
共鳴腔にも色々ありますが、教科書で大きく取り扱われている以下の二つ。
喉を開く (咽頭を大きくする)
喉を開いて咽頭を大きくすることで、F3 を上げて女性の声質に近付けます。
まず、割り箸を 2 膳用意します。この割り箸を、両方の奥歯でそれぞれ軽く噛みます。
この状態で、声を出してみましょう。いつもより高音が楽に出せるようになるはずです。
これが、喉が開いている状態です。
ボイストレーニングでもたまにある奴。口角を上げるのも良い。
喉を締める (喉頭を小さくする)
喉を締めて喉頭を小さくすることで、F4 を上げて女性の声質に近付けます。
まず、喉仏に指を当てた状態で唾を飲み込んでみましょう。喉仏が上に上がったはずです。
このトレーニングでは、唾を飲み込まずに喉仏を上げる方法を習得します。
舌の付け根を持ち上げるようにしながら、喉仏の上部に力を入れます。
すると、喉仏がピクピク動くと思います。
少しずつ動かせる範囲を拡大していき、持ち上げた状態で止められるようにします。
唾を飲み込むと誰でも自然と喉仏がぐっと上がる。上がることには上がるけど維持できるようになるのは結構大変。
https://youtu.be/zeoPPyNTGBI?t=213
界隈では有名な人の動画らしい…
唾をのみ込む際の喉の動きは随意筋と不随意筋によるものらしい。前者を鍛えないといけない。
いくらたくさん唾のみ込んで喉仏あげても大して練習にはなりませんよ、という話。
鼻の裏の共鳴腔を使う
女性の声はヘッドボイスといって、頭に響かせる声になっています。
一方、男性の声はチェストボイスといって、胸に響かせる声になっています。
響きの位置を高いところに持ってくることで、高いフォルマントの音量を増幅し、
より女性らしい声に近付くことが出来ます。
どこそこを響かせるとかそういう表現はつこうたらあかんいうたやろ。
女性の声が必ずしもヘッドボイスなわけではなく、一般的にはミドルボイスとヘッドボイスを併用する人が多い(らしい)。
声優の橘田さんとかは素の声がほぼヘッドボイスのみ(ヴァンガードで役演じるにあたってミドル練習させられたとか)。
声を当てる位置を探るには、まずハミングをします。
「ふんふんふーん」とハミングをして、鼻の下がくすぐったいと感じたら、そこがあなたにとって一番出しやすい高さです。
そこから、声を当てる位置を上の方に持っていきます。
眉間のあたりに声を当てると、ほとんど裏声になるかと思います。
裏声を眉間に当てる感覚で出し、そこにエッジボイスの成分を乗せることで、
高い響きの増幅された声を出すことが出来ます。
https://youtu.be/7nl6lLs3dn8?t=130
ハミングは声帯が共鳴しやすいので、結果ビリビリした感じになる。「くすぐったい」はそのことと思われる。
口から空気が抜けず鼻から必ず抜けるので鼻腔やらあちこちが普通に出すより共鳴しやすい、というのが要因の一つ。
スピンをかける抑揚
女性の声のピッチの変化は特徴的です。
強調したい部分にスピンをかけるように、ピッチだけを変化させます。
この時、音量はあまり変化させないように注意します。
裏声を軽く鼻に抜くようにすると、音量をあまり変化させずにピッチだけを上げることが出来ます。
スピンって何、謎。教科書にも説明はないしグーグル先生も知らないという。スルー。
リップロール
リップロールとは、唇をプルプル震わせることです。これにより、唇の余計な力が抜けます。
高い声を出す前に、リップロールでその音を出すことで余計な力を抜いたりするのはよくある。
唇だけを震わせても「ぶぶぶぶ」となるだけなので、声も出すこと。裏声で「ウ」を出す形に近くなる。
思い切り震わせるのではなく、小さい振動を維持するようにすると、一定量の息を送り続ける練習になる。
タングトリル
タングトリルとは、電車の発車ベルのように、トゥルルルと、舌を震わせることです。
これにより、舌の余計な力が抜けます。
一部の母音、子音では舌を使うものがある。舌を動かすための筋肉が力み過ぎていると所謂「喉声」になりがち。
これもリップロール同様声も出すこと。「ウ」と「ア」の間、所謂曖昧母音を出す形になる。
また同様に震え具合を一定に維持するようにすると、一定量の息を送り続ける練習になる。
力を抜く等の語が出てくるが、トレーニングには筋力を鍛えるものと、筋肉のコントロールを鍛えるものがある。
どちらも大事ですが、こと発声においては後者が大事なことが多い。筋力はコントロールのための土台。
教科書には以下のような記述がありますが、著者が筋力と筋肉のコントロールの違いを正しく理解していないものと思われる。
女声のトレーニングは喉の筋トレです。喉に限らず、筋トレを行うと筋肉は損傷します。
あえて運動系で例えるなら、ランニング等において、フォームを正すことと、筋力をつけることは別という話。
力み癖がついてるとかでもない限り、筋肉どうこよりも声帯の乾燥に気を付けた方がいい。
砂肝
活舌を鍛える方法として外郎売り等の朗読があるが、教科書では「砂肝」というものが紹介されている。詳細は教科書。
「す」は無声音(s)、「な」は舌を使う(上顎につける)、「ぎ」は鼻濁音、「も」は唇を使う(閉じる)。
ということで色々な子音のややこしい羅列を読んで鍛えましょうということらしい。
ウォーミングアップ
リップロール、タングトリルは発声前のウォーミングアップに向いている。なんなら同時にできる。
リップロールとタングトリルは、同時に行うことが出来ます。
両方同時に行うことで、発声時の余計な力を抜くことが出来ます。
その他雑多なこと
女性の声の音量は男性より 4.5dB 小さいというデータがあります。
声帯の閉鎖具合、音の高さに合わせた最適な息の量があり、音が高くなるにつれ最適な息の量は一般に少なくなる。
話声位が男性より高い女性は、その分声が小さくなるという話だと思われる。
その割に女性の声ってキンキンうるさいやんけ、と思うかもしれないが、よく響くことと声(≠振幅)の大きさは別。
うっさいおっさんとうっさいおばさんは別ジャンルやっちゅーことやなガハハ!(うっさいおっさん)
女性は、言葉の始めを、息漏れの多い低い裏声で持ち上げて、柔らかく発音する傾向があります。
これを、軟起声といいます。
軟起声は、音量も小さいところから徐々に大きくしていきます。
そのため、使いこなすには、小さい裏声から大きい裏声までを出せる必要があります。
最適な息の量よりも少ない息の量で、小さい声でも綺麗に発声できないといけない、ということなので難しい。
歌唱的には、演歌等では歌の入りでアタックが弱く若干低い声から入ることが多い。こぶしは逆に強く、喉には良くない。
演歌聞けとはいえないし、とりあえず坂本冬美聞いてください。「好きになれる」とか無声音なのも相まって分かりやすい。
https://www.youtube.com/watch?v=bVYu3f4qfsU&feature=youtu.be&t=90これを喋るときにもやると女性っぽいよとのことらしいが、そんなの個性ではという気持ちもあり…
全盛期の広瀬香美が極端な例。
https://www.youtube.com/watch?v=ornD1m6en5Y&feature=youtu.be&t=65ビビるほど入りがストレート。高音ロングでもストレート、殆ど半音下から入ったりしない。
ちょっと趣味に走って脱線しすぎた。
どういう女声出したいか次第だが、できるにこしたことはないという類の物だと思われる。
女声トレーニングまとめ
このページで扱ったものに限る。
教科書ではアクセントや抑揚、軟起声等も扱っているが、ボイストレーニングとしてはページ内の物で十分なはず。
ある程度ボイストレーニングで発声が鍛えられる前から「しゃべり方」に関する練習をするのは正直発声に悪そう。
先に発声だけ練習するべきか、両方並行して練習するべきかは正直分からない。
ウォーミングアップ
声帯に息を強く当てずに振動させるのでウォーミングアップになる。
ハミング
エッジボイス同様の理由でウォーミングアップになる。こっちの方が喉が渇かないとか色々ある。余白が足りない。
ハミングでエッジボイスする合わせ技も。
トレーニング
声帯閉鎖のコントロールの練習。
声帯を振動させる間隔を掴む。F1 F2 を強くする練習。
中音域の F1 F2 を強くする練習。
前編は裏声で低音域を出す声帯閉鎖のコントロールの練習。
後編は声帯を閉鎖しつつ F1 F2 を強くする練習。裏声をミドルボイスに近づける練習といってもいい。
強めの声帯閉鎖の練習。あんまりやり過ぎない方がいい。
F3 F4 を強くする練習。