授業展開のパターン例
①全国の先生方のアイデアを座標軸にまとめてみました!
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先日の第3回「ロイロ超スクールfor teacher」の社会科クラスで参加者の皆さんが提出されたものを独断と偏見で座標軸にまとめたものです。
あくまで、一個人の思考を整理したものです。大きく4つのパターンに分けて、授業スタイルを見ていきましょう。これから、オンライン授業をされる先生方、合言葉は「持続可能なオンライン授業」です。それが教師にとっても生徒にとっても一番大事になってくると考えながら、以下の記事を読んでください。
パターン1「一方通行で容易に実施できる」
一際目を引くのが「オンライン自習」ですね。(一方通行で簡単そうなのが一個だけだったのでこちらで大きくしただけですが)一見、単なる手抜きの授業と思ってしまいますが、このオンライン自習は意外と生徒のウケは良いようです。zoomを繋げた状態で自習時間を過ごすことができ、「ほどよい緊張感で勉強が捗る」という感想を生徒からも聞いたことがあります。もちろん、チャットやマイクオンにして質問も可能ですので、やり方によっては双方向の要素も含んだものなっています。最も、❝生徒も教師も持続可能な❞オンライン授業のパターンの一例かと考えます。
パターン2「一方通行で実施はいろいろな意味で難しい」
いわゆる、従来通りの講義形式の授業ですね。黒板を使って授業をやりたい先生がどうしてもこの形になりがちです。しかし、黒板を使うということは、カメラや光の調節が必要であったり、画面越しには見えづらかったり、生徒の反応が全く見えなかったり、生徒がずっと黙って画面を数十分見続けることができなかったりと問題が山積しております。はっきり言って、おすすめしません。YouTubeの授業動画やNHKの高校講座の動画を見るのと何も変わりません。教師も生徒も持続していくことがとても厳しい授業スタイルです。どうしても講義形式で授業をやりたい場合は、パソコンでZoomを起動して、生徒の顔を見ることができるようにします。そのうえで、iPadでロイロノート・スクールを画面共有しながらスライドを活用して授業をやり、適時生徒の発言を促すことができると双方向の流れを生み出すこともできます。(やり方はこちらで) パターン3「双方向で準備が大変で、教員側も生徒側も負担が大きい」
紹介した画像の例で言えば、「貿易ゲーム」や「クイズ大会」や「ポスターコンテスト」などはオンラインで成立さえすれば、非常に有意義なものになると考えます。しかし、その準備にかかる労力や時間を踏まえて持続可能かどうかと聞かれると不安が残ります。イベントごとの授業スタイルはやはり、時間の管理が大事なだけに通信障害などのことを考えるとせっかく用意した授業計画が水の泡に、という可能性も大いにあります。やるとしても余裕のある時間配分で授業計画を立てることをおすすめします。
パターン4「双方向で、準備が簡単で、容易に実施できる」
このパターンの授業スタイルを増やしていくことが、持続可能なオンライン授業の形成に繋がっていくと考えます。テーマはなんでもいいので、生徒に時間を与えてその場で調べて発表させるというスタイルやペアワークやグループ学習の中で、議論させたり、協力して難題を解いていく作業をさせる、などが基本スタイルでしょうか。また、反転学習をするための理解度アンケートなどをロイロノート・スクールの提出箱やZoomのアンケート機能(有料)を使って行い、理解度が低いところを重点的に対話をしながら授業をするという形もおすすめです。
②結局、理想的な社会科のオンライン授業のパターンとは?
正解はないかと思います。確実にブレてはいけないのは「生徒の学びの為に」というスタンスだと思います。「今までやってきたスタイルは変えられない」というスタンスでは、生徒だけでなく、授業者自体も限界が間違いなく訪れます。この記事を自ら読んでいる方にそのような方はいないとは思いますが。そういった意味でも、持続可能なオンライン授業のスタイルを模索していくことが最重要課題になります。もちろん、その自分の授業スタイルは通常登校が再開した後も最適化していく必要がある、ということをお忘れなく。もう、元の形には戻れないのです。
また、何よりも感じるのはオンライン授業での教師と生徒とのフラットな関係です。生徒はオフラインの時よりも教師への評価をはっきりと示してくるのもオンライン授業のメリットであり、デメリットでもあると考えます。画面の向こうの生徒は、シビアな評価を全ての先生に持っています。対等でよりよい人間関係を形成していくのも一つの鍵となってくると思います。
紹介した図では、「オンライン自習は一方通行で容易」となっていますが、ブレークアウトセッションでグループ自習をやったり、質問がある場合、そのやりとりをメインセッションでしたりすると、双方向の要素もとても強くなっていくものと考えられます。