B先生の悪戦苦闘
私の勤務校は私立の普通科のみの高校です。2年前からiPadの導入をはじめ、同時にロイロノート・スクールやクラッシーを導入しました。
そして今年ついにすべての生徒、教員の手にiPadがわたりました。4月中は主にオンライン課題をロイロノート・スクールで配信、期限を設けて回収といった流れでやってきました。残念ながら新入生分のiPadは4月末に届いたため、新入生には紙媒体の課題を郵送する対処をしました。そして、GWが明けた5月2週目からオンライン授業を開始しました。5月一杯はオンライン授業を展開しました。
使用したツール
・ロイロノート・スクール単体
用途:課題配信・課題提出・質問への対応・健康調査・職員連絡など
概要:従来であれば、授業でのみ使っていたロイロノート・スクールの機能をフルに活用しました。
シンキングツールで各クラスへの連絡事項や職員への連絡事項んどを視覚的にわかりやすく整理することができ、仕事の効率を向上させることができた。
ロイロノートスクールとzoomの併用
用途:このセットでオンライン授業は実施、HRも同様
概要:あらかじめ担任から生徒へ各教科担当の先生のzoomのIDとパスワードをロイロノート・スクールを通じて提示。
当初は「ログインできない」等の混乱もあったが、慣れてくると滞りなく授業が進行していた。
授業内容は千差万別で、keynoteでスライドを作成したり、zoomのブレークアウトセッションをメインで授業を行ったり、黒板を使って講義形式で行ったりと教師それぞれで工夫を凝らしてオンライン授業を行った。
通信障害も大きなトラブルはなく、3週間の授業を実施することができた。
Youtube(限定公開)
用途:授業動画の提示、課題解説動画の提示
概要:情報教育部が各教科のYouTubeチャンネルを作成し、各教員が授業動画を作成して、各教科のチャンネルにアップロードを行った。
ロイロノート・スクールで、URLを生徒に知らせてそれを視聴させた。
同教科内でも内容が重複しないように、単元を分担して授業動画を撮影・作成することができた。
授業動画の作成については、主にiPadのカメラアプリやロイロノート・スクール、iPadの機能である画面収録で撮影した動画にlんsで声を入れるなど様々な方法で授業動画を作成した。
教科によっては「Explain Everything」というアプリを教科の予算で購入し、効率的でわかりやすい授業動画を作成している教科もあった。
⭐授業の中でちょっと工夫したこと⭐
生徒と生徒の交流を一番大事に(ブレークアウトセッション多め)
人との交流に飢えている生徒達にとってはとても楽しい時間だったそうです。
楽しい=学習へのモチベーションアップだと思います。
笑顔は割増しで
普段のオフライン授業では、意識してもなかなかできない授業中の笑顔も自分の顔を見ながら授業ができるので、ニコニコしながら授業をすることができた。
オンラインでしかできないこと
ブレークアウトセッションはやはり、オフラインでは絶対にできない各グループの密閉性があると感じた。
従来のグループワークにはない可能性を感じることができた。
⭐今後に向けて⭐
登校再開になっても、オンライン授業で感じたことはオフライン授業でも活かすことができると感じる。
自分の授業方針を一から見直して、オンラインとオフラインどちらの学習の長所も活かしたハイブリッドな授業をできるように勉強していきたい。
⭐苦労したこと⭐
研修会などで学んだり、アイデアをもらったりしたことを校内で共有することが一番苦労しました。職員にはあの手この手で多くの情報を伝えました。しかし、こちらが伝えたいことの半分も伝わっていないと実感することばかりでした。普段の授業と同じですね。研修を実施するなど濃厚接触はできない為、YouTubeにハウツー動画を作成してURLを職員全体に流したり、ロイロノート・スクールの資料箱に「ロイロ活用法」というフォルダを作ってそこに有益な情報やTTの使用例をあげたりなどのことをしてきました。全てが伝わっているわけではないですが、一部の先生方からは「助かっている」との話も聞くことができたので、少し安心しました。日々、生徒や教師の効率があがるよう、アンテナを貼っている日々が続いています。