特発性門脈圧亢進症
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(IPH) =非硬変性門脈圧亢進症
! 確定診断は肝生検が望ましい
* 病理と臨床 2017 Vol.35 No.3 肝血流に由来するびまん性病変 ○ Ideopathic portal hypertension
末梢門脈域は円形線維化を呈し,肝内末梢門脈枝が狭小化しています。肝細胞の過形成性像をみます。Nakanumaらの分類ではStageⅠ相当です。
StageⅠ:末梢の肝実質の萎縮を伴わない,表面平滑。
StageⅡ:肝実質の末梢のみに萎縮を伴う。
StageⅢ:萎縮肝に肝実質末梢の萎縮を伴う。
StageⅣ:門脈本幹に及ぶ閉塞性血栓を認める。
* StageⅠⅡⅢからⅣへ直接移行するとされている。
4D:
初期)肝萎縮はみられないが、肝被膜下より萎縮が進行し、肝表面の浪打や肝の変形、代償性中心性腫大が出現する。
進行期)門脈本幹や肝内大型門脈誌に二次性の閉塞性血栓をみる。
門脈域は円形の線維化がみられ、弾性線維染色で沈着が認められる。
◇ 異常血管増生(シャント形成)
* 病理と臨床 2017 Vol.35 No.3 肝血流に由来するびまん性病変 GS(Glutamine synthetase)は、正常肝では中心静脈周囲で2~4層、肝静脈枝周囲では1~2層の肝細胞で陽性となる。IPHでは、異常血行路の周囲にも陽性を示す(異常血行路と肝静脈はつながっている)
→異常血行路が認められる場合、門脈圧亢進が軽度となる傾向にあり、シャント血管の可能性が示唆される
類洞の毛細血管化は54%、肝実質の異常筋性血管は75%、異常血行路は71%の症例で認める
結節性過形成
○ Nodular regenerative hyperplasia (NRH)
門脈域を中心に肝細胞索が2~3層に多層化し、類洞が狭小化しています。結節周囲の肝実質では、かんさいぼうが萎縮、類洞が拡張しています。
○ 非定型的過形成結節
○ 不完全隔壁性肝硬変
無症候性非硬変性原発性胆汁性胆管炎
* 肝臓 58巻1号 38-45 (2017) 脾腎短絡路の発達を認めた無症候性非硬変性PBCの1例 ! 非硬変期より門脈圧亢進症を呈する AMAやM2抗体陰性でもPBCを否定できない (10%程度は両方陰性)
○ PBC