アルコール性肝障害
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* JASBRAアルコール性肝障害診断基準(2011)
→1日平均60g以上の常習飲酒者(肥満や女性,ALDH2活性欠損者は40g程度以上)
○ alcoholic steatosis 脂肪化が30%未満の時(JASBRA2011)
○ alcoholic fatty liver
大~小滴性の脂肪沈着を肝細胞に認めます。微小滴性脂肪沈着を認めアルコール性泡沫変性 alcoholic foamy degenerationとして特徴的と考えます。
JASBRAでは全肝細胞の30%以上の脂肪化fatty changeのみの場合をいう
○ alcoholic fibrosis
小葉中心帯に肝細胞周囲性線維化 pericellular fibrosisを認めます。
JASBRAではperivenular fibrosis,pericellular fibrosis,stellate fibrosis,があり,炎症細胞浸潤が軽度のものをいう。
○ alcoholic hepatitis
肝細胞の風船状腫大,好中球浸潤,Mallory体を認めます。大滴性の脂肪沈着を伴います。
JASBRAでは定型的は①~④,非定型的①と②を満たす。脂肪肝かどうかは問わない。
→①ballooning ②spotty necrosis ③白血球浸潤 ④マロリー体
脂肪化が加わると→ ASHともいう
○ Alcoholic steatohepatitis (ASH) Mallory-Denk body(MDB)が形成される←NASH,肝細胞がん,Wilson病,胆汁鬱滞
Megamitochondria 巨大ミトコンドリア 円形or針状の好酸性構造物 慢性アルコール摂取
Glycogenated nuclei 糖原核 NAFLDに多い,ALDでは頻度が少ない
○ alcoholic liver cirrhosis
○ alcoholic hepatocellular carcinoma
○ alcoholic chronic hepatitis アルコール性慢性肝炎(大酒家慢性肝炎:高田班診断基準)
ウイルス性慢性肝炎と類似の門脈域に小円形細胞浸潤を認め,アルコール性慢性肝炎の像です。