青春ブタ野郎シリーズ
青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない 青春ブタ野郎はパウダースノーの夢を見ない (電撃文庫)
鴨志田 一(著) 溝口 ケージ(イラスト)
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紹介
忘れられない高校生活も終わり、咲太たちは大学生に。新しくも穏やかな日々を過ごしていたはずが、卯月の様子がなんだかおかしい……? 彼らの思春期はまだ終わらない。ちょっと不思議な青春物語、待望の第10弾。
忘れられない高校生活も終わり、咲太たちは大学生に。新しくも穏やかな日々を過ごしていた、そんな秋口のある日――。
「さっきの本当に卯月だった?」
アイドルグループ『スイートバレット』のリーダー・卯月の様子がなんだかおかしい。いつも天然なあの卯月が、周りの空気を読んでいる……? 違和感を覚える咲太をよそに、他の学生たちは誰も彼女の変化に気づかない。これは未知なる思春期症候群との遭遇か、それとも――?
新しい場所、新しい人との出会いの中で、咲太たちの思春期はまだ終わらない。新たな物語の始まりを告げる、待望のシリーズ第10弾。
『青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない』を読んだ。物語は大学生編に入ったが面白さは健在。アイドル絡みの話だったので今期アニメの推し武道にも繋がるものがあるなと思った。空気を読むというあり方についてわりと考えさせられる展開で、こういう所が青ブタの魅力なんだよなと価値を再認した。
半分ぐらい読んだときに連想した作品は、アニメ『ユリ熊嵐』と「アルジャーノンに花束を」で、残りページ数的にちゃんと終わるのか?って心配になったが、物語のオチは全然違う方向に進んでいって、とても綺麗に収まったので良かったし、今後のシリーズにも繋がる伏線もあって満足した。
馬鹿にされたり、笑われたり、役に立たないと思われたり、そういった他者の評価に怯えてしまうということはSNSでもあると思うけど、リアルな学生生活だとこんな感じなのかなということは新鮮に思えた(自分、大学は通信教育なので、そういう空気を読む機会がほとんどなかった)。
SNS上の自己って、このひとはこういう発信を期待してフォローしているんだろうなということが何となく分かることもあるし、それに応えられなくてフォローを外されたら、その度に今の自分のあり方に対して批判的になってしまうのだが、そうありたい自己すべてを実現することは難しい。
そういう意味で卯月の最後の選択(大学の退学)というのは、とても合理的な判断だなと思った。どう思われようと、自分が大切にしたいことを優先していけば、それでよいと思うし、一方で、他者が自分をどう思っているかに関心を寄せないとやっていきにくい場所から離れることによって、少しでもそういった迷いを減らしていけるのではないかと思うから。
みかこさんのブログでも、「卯月の成長、みたいな感じに描かれなかったのは本当によかった。」と書いていたけど、あくまでアイドルとして卯月が自分らしく生きられる選択をしただけであって、それが一般に良いこととは限らないわけで、人によっては(というか僕を含めて大半の人は)同調して空気を読む生き方を選択することだって、一つの方向性なんだよなというのは思って、そのあたりが最後の部分につながって、どうやら今後も楽しませてくれそうだなと。 同調圧力って、分人主義でいけば、その集団の要請する役割を自身も担うということで、これもひとつの社会性の発揮といえるので、他者を理解するという意味でも欠かせないことだと思うけど、アイドルの卯月にとってはファンの期待に応えることもまた社会性であって、それが天然であっても結果的にそう振る舞えているわけで、これまでは部分最適化していたといえるかも。でも、別の社会のあり方にふれて(別の他者の集団に入って、そこで適応しようとして) 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない (電撃文庫)
鴨志田 一(著) 溝口 ケージ(イラスト)
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紹介
「おじさん、だぁれ」。三月を迎え麻衣の卒業式当日、七里ヶ浜の海岸で麻衣を待っていると、 彼女とそっくりな小学生の女の子が咲太に話しかけてきて!? 春休みを間近にして、急展開をみせるシリーズ第9弾。
三月に入って、三学期も残り1ヶ月。いよいよ迎えた麻衣の卒業式当日。
「おじさん、だぁれ」
七里ヶ浜の海岸で麻衣を待っていた咲太の目の前に、子役時代の麻衣にそっくりな小学生が現れて!?
一方、花楓の一件以来、別々に暮らしていた咲太の父親から電話が……。
「母さんのことなんだが、花楓に会いたいと言っててな」
それは、花楓に起きた出来事を受け止めきれず、長いこと入院していた母親から届いた「会いたい」という願い……。
家族の絆、新たなる思春期症候群の前触れ――急展開をみせるシリーズ第9弾!
青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない (電撃文庫)
鴨志田一(著) 溝口ケージ(イラスト)
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紹介
麻衣さんの中身が別人に! 入れ替わっていたのは麻衣さんの妹にして新人アイドルののどかで!? 「お姉ちゃんの体をエロい目で見んな!」なシリーズ第4弾! powered by openBD
アイドルもののアニメで、他の人のミスを主人公が埋め合わせるというのどの作品だったけってなって探すのに10分もかかったが、青春ブタ野郎シリーズだった。 青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない (電撃文庫)
鴨志田一(著) 溝口ケージ(イラスト)
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夏休み直前、咲太の前に、初恋の牧之原翔子と同じ名前、同じ顔をした女子中学生が現れる。でも本当なら翔子は女子大生のはず。混乱に陥る咲太に、またも不思議現象・思春期症候群が忍び寄る。 「この世界に私がふたりいるんだ」 なぜかふたりに増えてしまった科学部所属のクール女子・理央。咲太は片方の理央を自宅にかくまうことになり、まさかのプチ同棲生活が開始する。さらに麻衣先輩まで泊まり込むと言い出したから、咲太の夏休みは大混乱に。「私は私が嫌いなんだよ」 そして、理央が抱える痛みとは――。空と海に囲まれた町で起こる僕らの恋の物語『青春ブタ野郎』シリーズ第3弾。
青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない (電撃文庫)
鴨志田 一(著) 溝口 ケージ(イラスト)
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紹介
タレント活動に復帰した麻衣先輩と彼氏彼女になり浮かれる咲太。のはずが、翌朝起きたら付き合う前に戻っていた!?"思春期症候群"が原因だと考える咲太の前に現れたのは、尻を蹴り合った仲の後輩・朋絵。彼女は友達の憧れの先輩からの告白を回避すべく、逃げ回っているらしい。そんな中、ふとしたことで咲太と朋絵が付き合っているという誤解が周囲に広まってしまう。しかも朋絵はこれ幸いと、咲太に「嘘の恋人」になってほしいと頼んでくるのだった。ち、違うんだ麻衣さ〜ん!咲太の心の声もむなしく「嘘の恋人関係」が始まり!?フツーな僕らのフシギ系青春ラブコメ『青春ブタ野郎』シリーズ第2弾!
一人でいるのが恥ずかしいという感情(朋絵)。
つながりを過剰に求める。
嫌われること、ハブられることが怖い。
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない (電撃文庫) https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51zEJhgqQiL.jpg
紹介
図書館にバニーガールは棲息していない。その常識を覆し、梓川咲太は野生のバニーガールに出会った。しかも彼女はただのバニーではない。咲太の高校の上級生にして、活動休止中の人気タレント桜島麻衣先輩だ。数日前から彼女の姿が周囲の人間に見えないという事象が起こり、図書館でその検証をしていたらしい。これはネットで噂の不思議現象"思春期症候群"と関係があるのか。原因を探る名目で麻衣とお近づきになった咲太は、謎の解決に乗り出す。しかし事態は思わぬ方向に進み-?空と海に囲まれた町で、僕と彼女の恋にまつわる物語が始まる。『さくら荘』コンビが贈る、新たな青春ストーリー。 「コミュ障」の社会学 貴戸理恵(著)と青春ブタ野郎シリーズの引きこもり回をセットで読むというオタク仕草をやっていた。
『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』(5巻)が解離性障害を題材にしていたので、『ゴールデンタイム』とか『すかすか』を連想したし、『解離のポップ・スキル』とかも読み返したい気持ちになった。 「 青春ブタ野郎 雲のむこう」ツイッター検索ヒットなし
「青春ブタ野郎 君の名は」ツイッター検索そこそこヒットあり
「青春ブタ野郎 化物語」ツイッター検索3つヒット。
『琴浦さん』も『電波女と青春男』も常識と外れた能力を抱いている(と当人が思い込んでいる)ために疎外されるという導入から始まる話で、今度アニメ化されるラノベの青春のブタ野郎シリーズもそれらの作品と似たようなテーマを扱っている。 今期一推しのラノベ原作アニメ「青春ブタ野郎」シリーズは、身体感覚を不思議現象に変換して物語を駆動させて、当たり前に思われるようなことを異化していくというラノベ的想像力が十分に生かされた作品で、『ココロコネクト』などに比べてもカタストロフが得られやすい良作。 もやもやと身体感覚の関係から名前を付けることでフォーカシングするという話で、化物語の体重が軽くなってしまったひたぎの症状に重し蟹という名前をつけ解決した話を思い出し、そこから千と千尋の神隠しの主題歌の歌詞の「ゼロになるからだ」を連想した。
読んだ記事
青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない(青春ブタ野郎シリーズ10) /鴨志田一
青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(青春ブタ野郎シリーズ9)/鴨志田一 電撃文庫 -
2018-10-15 「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」の「普通」に縛られた感想