妖狐×僕SS
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第1章「prologue」
旧家・白鬼院家の令嬢として生まれた少女・白鬼院凜々蝶は大人に守ってもらわないと生きて行けない無力な自分や、常に家名が重視される環境に息苦しさを感じ、家を出て一人暮らしをすることにした。
家族は凜々蝶が家を出ることには反対しなかったが、条件として街の郊外にある「妖館」(あやかしかん)の異名を持つマンションであるメゾン・ド・章樫(あやかし)への居住を命じる。
メゾン・ド・章樫(妖館)は表向きは『厳重な審査をクリアした者しか入居を許されない高級マンション』だが、実は妖怪の先祖返りが住まうマンションだった。 第2章「if」
第1章から23年。高校入学を期に、凜々蝶は妖館へ入居した。一人になるために越してきたはずだったが、SSの御狐神双熾や賑やかな妖館の住人達との交流を通じて、徐々に周囲と打ち解けていく。
ある日開催された歓迎会を抜け出すと、妖館の前に一人の男性が立っていた。「久しぶり」と声を掛けるその人物と邂逅すると、凜々蝶は突然気を失ってしまう。
「interlude」
幕間。各登場人物に焦点を当てた短篇集。全5話。
舞台は第1章。
第3章「春に目覚める」
夏目の発案でタイムカプセルの準備をする妖館住人達。反ノ塚らが庭の木の根元に穴を掘り進めると、そこには既に箱が埋まっていた。不審がりつつも蓋を開けると、中からは住人達の名で書かれた複数の手紙が出てくる。
書いた覚えのない手紙に困惑する一同に、夏目から衝撃の事実が伝えられる。