ロストワールド
ロストワールド メトロポリス (手塚治虫文庫全集)
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太古の時代の地球から分かれたママンゴ星が500万年ぶりに地球に大接近。巨大なエネルギーの石を求めてママンゴ星へ降り立ったヒゲオヤジが見たものは……。漫画史上名高い幻の名作が登場! 近未来SF『メトロポリス』を併録。<手塚治虫漫画全集収録巻数>・『ロストワールド』 MT130『ロストワールド』収録『メトロポリス』 ・MT44『メトロポリス』収録<初出掲載> ・『ロストワールド(地球編)』 1948年12月20日 不二書房発行 ・『ロストワールド(宇宙編)』 1948年12月20日 不二書房発行 ・『メトロポリス』 1949年9月15日 育英出版発行
地球編
太古の地球から分かれて飛び去ったという遊星「ママンゴ星」が500万年ぶりに地球へ接近した。地球と同様の大気や生物層を有し、人類が存在する可能性すらあるというこの星の接近に、科学者をはじめとした全地球人が好奇の目を向ける。少年科学者の敷島健一は、偶然からこのママンゴ星より飛来した隕石を入手し、これに電流を通すことで膨大なエネルギーを得られることを発見した。しかしこの事実ゆえに、博士はこの隕石を求める謎の秘密結社に狙われる。義侠心ゆえにこの事件を請け負った私立探偵ヒゲオヤジ、そして敷島博士に改造されたウサギのミイちゃんは、隕石を狙う結社の怪人たちと知力・体力を駆使した戦いを展開する。
宇宙編
ヒゲオヤジらの協力を受けて結社の陰謀を退けた敷島博士は、隕石のエネルギーを動力とする宇宙ロケットを建造し、自らママンゴ星の探検を計画した。ヒゲオヤジやミイちゃん、共同研究者の豚藻博士と彼の作り出した「植物人間」の少女達、さらに特ダネを狙って密航した新聞記者ランプらを載せ、ロケットはママンゴ星に到着する。そこは生物の進化が地球より何百万年も遅れた世界、恐竜や巨大シダ植物が繁栄する「前世紀」の地であった。やがて手柄の横取りを狙う結社の刺客たちと戦いが起き、戦闘や事故でほとんどの人間が命を落とす。敷島博士と植物人間のあやめはママンゴ星に取り残され、ヒゲオヤジは唯一の生存者として地球に帰還する。そして彼は形見となったミイちゃんの長靴を眺めながら、一連の事件を悲しく回想するのだった。