アリソンとリリア
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巨大な大陸が一つだけある世界。 彼らの瞳が見つめる先――。 それは遥か大空の彼方――。 大きい大陸が1つだけある世界。 そこは二つの連邦に分かれて、長い間不毛な戦争を繰り返されていた。 そんな中で、物語は孤児院で育った少女・アリソンと、少年・ヴィルが「戦争を終わらせる価値がある宝」を探す冒険から始まる。やがて時代が流れ、リリアと、ボーイフレンドのトレイズが登場すると、物語は2人が活躍する話へと展開していく――。
1. 第1話 「アリソンとヴィル」
休戦下のロクシアーヌ連邦(東側・略称ロクシェ)とべゼル・イルトア王国連合(西側・略称スー・ベー・イル)。ロクシェの上級学校に通うヴィルの元に、孤児院で一緒に育った幼なじみのアリソンがいきなり飛行機で現れる。アリソンはロクシェ空軍の飛行士で、夏休みをヴィルと過ごそうとやってきたのだ。街外れで、ホラ吹きで有名な老人と出会った二人。その老人は凄い宝のありかを知っているというのだが・・・・・・。
2. 第2話 「敵国へ!」
アリソンとヴィルに「戦争を終わらせることができる宝」の話をした矢先、何者かに誘拐されたお爺さん。アリソンとヴィルは、お爺さんの後を追って、飛行機で国境を越え西側のスー・ベー・イルへ侵入してしまう。敵機に撃墜されそうになりながら何とか逃げのびたものの、飛行機が炎上してしまい、二人は助けを求めて草原を歩き始めることに。さらに、ヴィルが鹿に襲われ負傷してしまう。
3. 第3話 「ワルターの戦い」
王立陸軍テルト基地への潜入に成功するアリソンとヴィル。奇しくもそこには、アリソンがロクシェの軍人だと知る人物が訪れていた。やがて、嘘つきじいさんが地下牢に閉じ込められていることを突き止めるアリソンとヴィル。二人は、お爺さんを連れて脱出をはかろうとするのだが、その行く手を阻まれて…。
4. 第4話 「二人のいる世界」
嘘つきじいさんこと、ワルターへの想いを胸に、奪った飛行機で脱出するアリソンとヴィル。二人に追いすがるスー・ベー・イル空軍少尉、ベネディクトの戦闘機。アリソンたちから「戦争を終わらせることができる宝」を探しに行くのだと聞いていたベネディクトは…。一方、宝を奪おうとするノト大佐らの魔の手が、アリソンとヴィルに迫って来ていた。
5. 第5話 「閉ざされた森」
冬休み、イクス王国へ研修旅行に来たヴィル。到着直後、ヴィルは、いきなり現れた謎の一味に誘拐されてしまうが…その首謀者は…何とアリソン!スー・ベー・イルとの合同救難演習で当地に来ていたのだ。アリソンは、ヴィルを連れ、今や「歴史的発見の英雄」として有名人となってしまったベネディクトの元に・・・。ところが帰路、アリソンとヴィルは、猛吹雪に道を見失い小さな村に避難するのだが…。
6. 第6話 「フィオナの谷」
谷の村で捕らえられてしまったアリソンとヴィル。一方、二人を心配して追って来たベネディクトは、村でフィオナという女性と出会う。アリソンとヴィルはなんとか脱出に成功して、ベネディクトと再会するが、フィオナに見つかってしまう。ところが、「私を首都に連れて行って」と強く迫るフィオナにただならぬ気配を感じたベネディクトは詳しい話を聞くことに…。
7. 第7話 「託された者たち」
ベネディクトは、フィオナを連れて空路、イクストーヴァの首都クンストを目指す。ヴィルを乗せたアリソン機も同行する。途上、フィオナはベネディクトにある重大な秘密を打ち明け、そのことで二人の心の距離が縮まる。そんな二人の親密な様子を見てアリソンは・・・。その頃、首都クンストではフォオナの目的である、議員演説会が始まろうとしていた。
8. 第8話 「王女様と英雄」
演説会の聴衆の前で、フィオナは、自分はイクストーヴァの王女、フランチェスカだと宣言する。初めて白日の下になる王家襲撃の真相とその真犯人。フィオナを人質にとって逃げようとする犯人に命懸けで立ち向かうベネディクトに、アリソンも空から加勢する。すべてが解決したかに思えたその時、フィオナに疑惑を抱いたヴィルは…。
9. 第9話 「元戦場に架かる橋」
大陸横断鉄道の旅に出ることになったアリソンとヴィル、そしてフィオナ。ロクシェを出発した列車は、両国の緩衝地帯であるルトニ河を渡りスー・ベー・イルへと向かう。アリソンは、途中、緑島に向って、ここで戦死したとされる亡き父のために献花をする。国境を越えた列車にベネディクトも合流して豪華列車の旅を満喫する一行なのだが…。
10. 第10話 「陰謀という名の列車」
豪華列車の旅を楽しむアリソンたち。初日の夜、アリソンは、スー・ベー・イル陸軍所属のストーク少佐と出会う。翌朝、車掌長が襲われる事件が起きる。現場を目撃したアリソンは覆面の犯人を追うが、犯人は姿をくらましてしまう。犯人は車内にいるはず!アリソン、ヴィル、ベネディクトは、ストーク少佐の協力を得ながら対策を練ることに…。
11. 第11話 「装甲車に向って撃て」
ロクシェの軍事産業に関わる貴賓室乗客、テロル氏の元に届いていた脅迫状。ストーク少佐の提案で列車を切り離し、テロル氏と共にふもとへと急ぐアリソンたちだったが、その列車がスー・ベー・イル軍の機関車に銃撃される。ストーク少佐に協力して窮地を逃れた一行。憲兵隊の装甲車が現れ、ほっとしたアリソンたちに、ストーク少佐は意外な指示を出す。
12. 第12話 「リリアーヌの長い一日」
大陸横断特急事件は一件落着となり、アリソンたちは、スー・ベー・イルの町、リリアーヌに到着する。翌日、ベネディクトは郊外の礼拝堂でフィオナに求婚する。誓いのキスを交わす二人の姿を、うらやましそうに見つめるアリソン。アリソンにはずっとヴィルに言いたくて言えずにいることがあった。その時、ストーク少佐が現われ事件の報告をするが、それを聞いたヴィルは…。
13. 第13話 「そして二人は」
空軍所属のアリソンと連邦大学に通うヴィルは、ロクシェの首都で一緒に暮らしていた。二人にとって幸せな日々が続いていたある日のこと、アリソンの父親であるアイカシア大佐が密かにヴィルの元を訪れ、“祖国を捨てなければならない任務”に誘うのだった。大佐の誘いに動揺するヴィル。一方、アリソンの身には、この上ない幸せなことが…。
14. 第14話 「リリアとトレイズ」
アリソンとヴィルの娘リリアは15歳に成長し、首都の名門上級学校3年生だ。夏休みを前にして、イクス王国に住む幼なじみの少年、トレイズが遊びにやって来る。夏休み、トルカシア国のラーチカへアリソンと旅行するのを楽しみにしていたリリアだったが、アリソンにテスト飛行の任務が入ってしまう。アリソンの提案で、リリアはトレイズと一緒に旅行することになるのだが…。
15. 第15話 「遭難!」
旅先に選んだラーチカで不穏な動きがあるとも知らず、観光飛行を楽しむリリアとトレイズ。アリソンから飛行機の操縦を教えられているリリアは、飛行士のマテオに頼みこみ操縦桿を握る。しかし、楽しい時もつかの間、遭難機かと確認に行ったマテオが謎の飛行士に襲われてしまう。命からがら逃れた二人は森の中をさまようことになる。
16. 第16話 「チャリティー飛行艇
孤児院を営むモルソー導師のはからいで、ホテルのあるラーチカまで戻れることになったリリアとトレイズ。施設の子供達のために催されるチャリティー遊覧飛行に一緒に乗せてもらうことができたのだ。二人はそこで、ラーチカで道案内をしてくれたカルロと再会する。初めての飛行体験に目を輝かせて喜ぶカルロと子供達。しかし、到着時間をとっくに過ぎても一向に着く気配のない飛行艇に異変を感じたトレイズは……。
17. 第17話 「大義の翼」
リリアとトレイズ、そして子供達を乗せたチャリティー飛行艇を墜落させようとしているのは、自国トルカシア空軍の飛行士達だった。彼らは貧しい祖国の未来のために子供達を犠牲にしようとしていた。チャリティー飛行の裏に隠された非道な計画を知った二人は、何とか阻止しようと孤軍奮闘する。いよいよピンチかと思われた時、強力な助っ人が現れ窮地を脱するが、それもつかの間、さらなる試練が二人を待っていた……。
18. 第18話 「ご褒美のキス」
トレイズの操縦で、無事、湖に着水した飛行艇だったが、トレイズには新たなピンチが…。数々の災難を切り抜けたリリアとトレイズは、カルロや子供達と別れ、ラーチカのホテルに戻る。その夜、トレイズの元をトラヴァスが訪ねて来る。トラヴァスはトレイズにチャリティー飛行艇遭難計画の真の首謀者を明かすのだった。リリアとトレイズ、二人の夏休みの旅行は終わろうとしていた……。
19. 第19話 「冬のイクストーヴァ」
冬休み、リリアは、トレイズの招きを受けて、アリソンとともにイクストーヴァを訪ねることに。 イクスでは、年末年始をリリアと一緒に迎えるため、トレイズが張り切って準備をしていた。大みそかの夜、盛大な花火の下で今度こそ、リリアに自分の秘密を打ち明けようと心に決めていたトレイズ。ところがようやく到着したリリアは疲労困ぱいしていて……。
20. 第20話 「悪夢の初夢」
トレイズが自分の秘密をリリアに言い出せずにいたちょうどその頃、王宮の離れでは、フィオナとベネディクトが、記録映画の撮影隊を客として迎え年越しパーティーを開いていた。ところが、新年を合図に突然、撮影隊は武装集団と化し、離れを占拠する。知らせを受け救出に向かうトレイズとリリア。彼らの正体は?そしてその目的は?
21. 第21話 「宿命の父娘(おやこ)」
武装集団の女性リーダーは、人質のフィオナとベネディクトに、「イクストーヴァの秘宝」について教えるよう迫っていた。そんな中、トレイズとリリアは、秘密の地下トンネルを通って、離れ近くまでたどり着く。二人は、機転を利かせ建物に入り、無線機を使って助けを呼ぼうとするが、異変に気づかれてしまい……。
22. 第22話 「明かされた秘宝」
武装集団に捕まったリリアは、トレイズと双子のメリエル王女に間違われ、人質にされてしまう。一方、フィオナとベネディクトは、王宮の異変を察知し駆けつけたトラヴァスらに救出される。九死に一生を得たトレイズは、リリアを救出する名案を思いつくが、その作戦とは・・・。そして「イクストーヴァの秘宝」とは一体……。
23. 第23話 「偶然の旅行者たち」
春休み、リリアはアリソンとルトニ河口に旅行に出かけることに。その頃、トレイズは、お忍びでイクストーヴァを訪問したベゼル王国のマティルダ王女を案内していた。20歳までに結婚 相手を見つけられなければマティルダ王女と結婚することになっているトレイズ。トレイズは、訪問を終えた王女を送り届けるため、護衛役のトラヴァスとともに列車に乗車するのだが ……。
24. 第24話 「列車大作戦」
列車の故障で、偶然にもトラヴァスとトレイズが乗る列車に乗り換え、旅を続けることになったアリソンとリリア。車内でリリアは金貿易商の娘ヒルダを名乗るマティルダ王女と心を通わせる。そんな二人の様子にドギマギするトレイズ。そんな中、乗客に毒が盛られる事件が起こり、列車内は騒然となる。さらに、リリアが巻き込まれて……。
25. 第25話 「犯人は密(ひそ)かに笑う」
アリソンとリリア、トレイズと別れ、マティルダ王女と行動を共にするトラヴァスと彼の部下達。王女の乗る列車を襲う集団との攻防戦が繰り広げられる中、トラヴァスは、今までの出来事を振り返り、犯人の本当の目的に気づく。その頃、リリアとトレイズは、自分たちの身にふりかかる災難に気づくこともなく列車の旅を続けていた。
26. 第26話 「私の王子様」
トレイズに、大切な人を返して欲しければ、一人で追いかけて来い、というメッセージを残し、 リリアを列車ごと連れ去った真犯人。トレイズはリリアを助けるため、一人、凶悪な知能犯に立ち向かう。そこで、奇しくも、イクス王国の王子であるという秘密をリリアに明かすことになったトレイズ。やがて、アリソンとトラヴァスの飛行機が救出に向かうが、列車は暴走を続け……。