『平和の政治学』
#book
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平和の政治学 石田雄 (1968年) (岩波新書)
感想
平和の観点から個々人や民衆に求められる政治的態度と平和的政策について主張を展開する本。めちゃくちゃ古い。
最初のほうは文化間における平和が指すものの違い、西洋史において戦争が平和観からどのように影響を受けてきたかなどが書かれていて、一番面白かった。
前半では、政治に背をむけることで中立であろうとしたり「潔癖」であろうとする態度と、選挙ばかりに多大な労力を割く「政治主義的態度」のどちらもが、政治を政治家のものとする日本の伝統的政治観に起因するものであると述べたうえで批判している箇所があった。普段の自分は政治的な主張に辟易してそれを避けがちでありながら選挙には行くのでまさに前述の両極的態度を同居させているし、実際にこれらはよりよい民主主義のためには克服すべきものだと思う。そうやって同意して読み進めていたのに後半に入ってより具体的な政策的主張を読んでいたらなんだか疲れてしまって、理想的な態度を取ることの困難を感じてしまった。日本国憲法の「不断の努力」とかカントの「理念への不断の接近」というのはつまりこういうことなんだよな、大変だなという気持ちになった。
そういうわけで後半を読むのはかなり疲れたので、途中からは時代を感じる記述を見つけて歴史と照らし合わせて楽しむという読み方をしていた。沖縄返還がどうだとか安保法が何だとか、歴史の教科書で見た出来事が実際の社会問題として登場するのが新鮮で、不思議な感覚になって面白かった。
メモ
とりあえずBox#646d3bf20da5980000267a86
2023-05-24 07:19
この人は「理想なき現実主義」を、「現実"追随"主義」と呼んでいておもしろい
一章
平和という言葉が重点を置いている意味の文化間における違いについて考察している
二章
政治権力による戦争が、平和という概念からどのように規制を受けたかについて歴史を辿って考察する
西洋史で、キリスト教的価値観と大きく関係があるとしている
各時代における思想家の著書を追うなどして、その関係を紹介する
アンブロシウス
アウグスティヌス
トマス・アキナス
グロチウス
カトリック教会と十字軍
キリスト教的「正義の戦争」理論と、異教徒に対する十字軍的思考の二重基準
正義の実現・聖戦・
唯一神絶対神信仰
イデオロギー的異教徒
宗教的・イデオロギー的真理確信者
ベトナム戦争の十字軍的性格
サン・ピエール
君主連合論
トマス・モーア、エラスムス、ラブレー、モンテーニュ
ルソー
カント
永久平和論
平和の理念は恒久的課題であり、一定時間内に実現されることを期待するものではない
理念への「不断の接近」が求められる
(永久平和は)課せられたものであって、与えられたものではない
ベンサムの平和論
とりあえずBox#647006790da5980000ddb5d9
2023-05-26 10:08
平和の文化間での意味の違い
伝統的政治観に由来する両極的態度
政治に背を向ければ政治から逃れられるとする態度
たとえ何もしないとしても黙認つまり既存の権力への同意という影響をもつことからは逃れられない
政治主義的態度
現実追随主義
切り捨て主義
中点主義
3段階で同意していく議論のやりかたについて
2023-05-25 12:19
切り捨て主義は弾力を失う
中点主義は単なる現実追従にしかならない
108〜?三段階を利用した議論のやりかた
2023-05-24 16:46
p.67
伝統的政治観に由来する両極的態度
政治に背を向ければ政治から逃れられるとする態度
政治主義的態度