Optimistic Ethereumのメインネットがソフトローンチ
TL;DR
Optimistic Ethereumは、Ethereumのスケーラビリティを向上するOptimistic Rollupの一つ
ソフトローンチとは、ユーザーの資産を保護するために機能を制限して段階的に行うローンチ
分散型合成資産発行プロトコルSynthetixがOptimistic Ethereumメインネットで利用可能
Optimistic Ethereumとは
Optimistic Ethereum (OΞ)は、Ethereumのスケーラビリティを向上するOptimistic Rollupの一つで、Optimismが開発している。Optimistic Rollupは、トランザクションデータをオンチェーンに記録するが、状態遷移すなわちスマートコントラクトの実行等はオンチェーンでなくオフチェーンで行うことで、その分スケーラビリティを向上する。もし、不正な状態遷移があれば誰でもそれを報告でき状態遷移を巻き戻すことが可能である。不正な状態遷移を報告をすると報酬を得ることができ、一方で不正な状態遷移となるデータを送った人は罰則としてデポジットが没収される。Optimistic Ethereumの分散型アプリケーションは、Ethereum上に直接存在する分散型アプリケーションよりもトランザクション手数料が数十倍安くなると言われている。 Optimistic Ethereumのメインネットソフトローンチ
Optimismは19日、メインネットのソフトローンチを発表した。ソフトローンチは聞き慣れない言葉ではあるが、一般的なメインネットのローンチと異なり、段階的なローンチを行う点で区別される。現状、セキュリティを保護する階層的な3つの中央集権的な防御レイヤーを持ち、このレイヤーを徐々に削除することでセキュリティリスクを最小限に抑えつつ徐々に分散化する。
防御レイヤ#1: コントラクトのデプロイ制限
このOVMはEVMと近い機能を持つが、新しいバーチャルマシンであるため、脆弱性がある可能性がある。 バーチャルマシンというサンドボックスを破るような悪意あるコントラクトを作成されるリスクを抑えるために、コントラクトは許可されたものしかデプロイできないように制限する。
cipepser.icon 誰が許可するんです?(それとも、許可された = OVM上の命令コードが制限されてる、ってことですかね?)
minaminao.icon Optimismです。SynthetixはOptimismが許可したためデプロイできています。僕たちが適当にコントラクトをデプロイすることは現段階ではできません。
防御レイヤ#2: 出金の認証
Optimistic Ethereumからの不正な出金を防止するために、保留中の出金の不正をチェックする機構を持つ。
防御レイヤ#3: アップグレードキー
緊急時にOptimistic Ethereumコントラクトのアップグレードするための管理キーを持つ。
この鍵は機能の改善や新機能の追加にも利用される。
また、Optimistic Ethereumのメインネットソフトローンチに併せ、分散型合成資産発行プロトコルSynthetixがOptimistic Ethereumメインネットで利用可能になった。 Optimistic Ethereumの今後
現在のメインネットはコントラクトデプロイが制限されているため、誰でもコントラクトをデプロイ可能なパブリックテストネット及びパブリックメインネットの公開準備が進められている。パブリックテストネットは2月下旬から3月上旬でのローンチが予定されている。