MakerDAO(dai)
#stable_coin
概要
CDP (Collateralized Debt Position)
クリプト資産を担保にDaiを発行、Daiで償還して回収
償還時にMKRで手数料を払う
DRI 稲垣さんのスライド
価格調整メカニズム
CDP
値段が上がるとCDPを作ってDaiを発行しそれを売る、値段が戻った時に回収して償還
値段が下がると、市場のDaiを買って償還
Global settlement
価格下落耐性
概要
担保のクリプト資産の価格は変動するので、担保が十分ある様に調整するメカニズムが必要
具体的には、担保資産の価格が下がり最低担保率を下回った場合に、
変数整理
ある時点でのdaiの総発行料をD(dai)とし、担保のetherのドル建てでの時価総額をE($)とする
担保率のCDPごとの加重平均をαとする
αD = E
突然の価格下落が起き、etherのドル建てでの価格がp%下落したとする
Liquidity Providing Contractがetherをその時の時価からq%割り引いた価格のdaiと交換するとする
デフォルトしない条件
上記の条件の下では以下が成り立てばいい
(払い戻せるetherの余力) ≧ daiの総発行量
(1 - p)(1 - q)E ≧ D = (1/α)E ⇔ (1 - p)(1 - q) ≧ 1/α
pとqは対称
払い戻しにおけるether価格の割引率を上げれば、etherの価格下落幅は大きくなりうる。
担保を供出した人の損失は大きくなるが、dai自体の崩壊は免れられる。
αを上げればpも大きくできる
「最低担保率」というパラメタはαの下限を決めるので、システムの強度を決めるパラメタ。
具体的な値で
現在最低担保率は150%なので、全員が最低担保率までしか入れなかったとして、α = 1.5とする
qも現在設定されている値で、 q = 0.03
これより、
(1 - p) * (1 - 0.03) ≧ 1 / 1.5
1 - p ≦ 0.6872...
p ≧ 0.3127...
おおよそ3割くらいの価格下落であればデフォルトは起きない