読みやすくするために読みにくくしていては本末転倒だ
『ルールズ・オブ・プログラミング』を読んでから一番大きな反省は、ある原則やパターン、コーディングスタイルについて今までと変えることを決めたなら、その決定にしたがって直ちにコードベースの全体をそのルールに従わせるべきだということだ。 ルールは定めつつも、その適用を漸進的に、あるいはボーイスカウトルールのように「触ったところを整える」ように進めるのはよくなかった。なぜなら、古いスタイルと新しいスタイルが混在している状態が一番読みにくいコードになるからだ。ルールがあるのに守られていない部分と守られている部分があるという矛盾が日常になってしまうと、ルールそのものの効能が失われる。
読みやすくするために決めたルールが、かえって読みにくいコードベースを作っていては本末転倒だ。ルールを決めたなら、施行は一気呵成に。どんなにイケてないルールでも、一貫性がないよりはよっぽどマシである。