Modelling microstructure noise with mutually exciting point processes
担当:若月大暉
金融市場は膨大な質の高いhigh-frequency dataが得られる社会システムとして知られている。金融市場の価格時系列の大きなタイムスケールでのモデルはブラウン拡散モデル(Bachelier model )が知られている。一方で実際の金融市場の小さなタイムスケールでは「microstructure noise」や「Epps effect」などのブラウン拡散モデルでは説明できない性質が存在する。そこで、この論文では大きなタイムスケールではブラウン拡散モデルに帰着し、小さいタイムスケールでは「microstructure noise」と「Epps effect」を説明できる価格時系列モデルを提案する。具体的にはHawkes 過程を用いて非マルコフな確率過程として価格時系列をモデリングする。その結果、価格の上昇・下落を相関させることができ、「microstructure noise」と「Epps effect」が説明される。