Interacting Individuals Leading to Zipf’s Law
担当:藤原俊太
Zipf's lawとはある系における出現頻度がべき分布に従うという経験則である。ある本での単語の出現頻度や地震の規模など、幅広く観測される。これは都市の人口分布についても成り立ち、人口の多い都市の数はべき分布に従うことが経験的に分かっている。本論文では、以下のようなマスター方程式を用いて、この都市の人口分布に関するZipf's lawを説明する一般的なモデルを与えた。
$ \partial _{t} q_{m,t} = w_{d}(m+1)q_{m+1,t} -w_{d}(m)q_{m,t} +p\delta _{m,1} +w_{a}(m-1)q_{m-1,t}- w_{a}(m)q_{m,t}
この下で、都市の人口増加減少レートを一次、二次、三次以上として定常解を求めると、二次のレートでZipf's lawを再現することが分かった。これから、都市間の相互作用は二次で考えることが適切である。なお、一次と二次のレートを組み合わせたモデルもまた、現実的なモデルとして議論されている。