Field master equation theory of the self-excited Hawkes process
担当:藤原俊太
Hawkes過程とは、代表的な非マルコフ自己励起点過程であり、地震や金融の分野でよく用いられる。本論文では、余分な変数を追加することで非マルコフ過程をマルコフ過程に変換するマルコフ埋め込みという手法を用いて、Hawkes過程に対して場の理論的なアプローチをした。その結果、Hawkws過程の厳密解や冪の漸近形などの性質を調べた。具体的には、以下のようにmemory kernel とintensity を分解した。
$ h(t) =\frac{1}{n} \int_0^\infty dx \frac{n(x)}{x} e^{-t/x}
$ \hat{\nu}(t)=\nu _0 + \int_0^\infty dx \hat{z}(t,x)
このもとで、マスター方程式とそのラプラス変換を導き、対応するLagrange-Charpit方程式を解いた。これから、定常解は
$ P_{ss} (\nu)\propto \nu ^{-1+2\nu _0\alpha}
の冪の漸近形を持つことが分かった。この手法は、非線形Hawkes過程のようなより一般で複雑なHawkes過程を研究する上でも有用である。また、Hawkes過程が非エルミート場の量子論と形式的な関係を持っていることが見いだせた。