擬似相関
第3の変数Zが両方の変数X,Yに特定の影響を及ぼしている(XとYの両方がZという共通の原因に影響を受けている)ことにより、XとYの間に相関関係があるように見える場合、それらの相関のことを擬似相関という。(1)
例えば、テーマ3ベーシック課題では、教養力検定ととTOEIKの点数の間の相関係数を計算すると、正の相関があるかのように思える。しかし、これらを学年ごとに分けて相関係数を計算してみると正の相関関係は得られず、無相関かもしくは負の相関さえ現れることがあった。これこそが擬似相関の最も分かりやすい例である。今回、2つの変数(教養用力検定とTOEIKの点数)は学年という共通の原因に影響を受けており、正の相関があるように見えてしまったのだ。
相関係数の計算や散布図の図示により、2つの変数の間に相関関係が現れたからといって、安易にこれらの間に相関があったんだと思ってはいけない。
https://gyazo.com/cc41b189494f51c81a4fdc22eb87c5ed
https://gyazo.com/bb99564a03fe1712da19f96fb0fa1ca0
[参考文献]
(1) 吉田寿夫 1998年 『本当にわかりやすいすごく大切なことが書いてあるごく初歩の統計の本』 北大路書房