遺伝的アルゴリズム
from 最適化問題
遺伝的アルゴリズムに関する追加情報
パーソナルテクノロジーサービス「4枚の図解でわかる遺伝的アルゴリズム」https://persol-tech-s.co.jp/corporate/security/article.html?id=63 
Qiita【初心者向け】Re:ゼロから始める遺伝的アルゴリズム【人工知能】https://qiita.com/Azunyan1111/items/975c67129d99de33dc21
遺伝的アルゴリズムの問題
ひとつは過剰適応です。免許試験で90点以上取れる遺伝子が欲しいのに、初期段階で偶然80点ぐらい取れる遺伝子があると、この遺伝子は生き残りやすいので、集団の中で拡散していくことになります。すると、かなり早い段階で80点程度が取れる状態に収束してしまうことがあるのです。
富士山の山頂を目指して、目の前の坂を登って行ったら、高尾山にたどり着いてしまい、降りるに降りられなくなってしまったような話です。
最初にそこそこ優秀な個体がたくさんいる集団は伸び悩んでしまう。それよりも、超優秀から超ダメまでバラエティに富んでいる方が、最終的には良好な結果をもたらす(ただし、過酷な淘汰が必要になりますが)。
もうひとつの問題点は、ヒッチハイク問題です。
例えば、ある3つの遺伝子が端のふたつは正解なのに、真ん中が不正解という場合、この不正解の遺伝子は、周りの正解遺伝子に守られて、なかなか淘汰されません。うまいこと、不正解遺伝子の前後でクロスオーバーが起こるか、突然変異が起こるかという確率の低い事象に期待するしかありません。不正解の遺伝子は、周りの優秀な遺伝子にタダ乗りするようにして、子孫に受け継がれてしまいます。
これも実際の生物にも起きていることです。私たち人間は、致死性の遺伝子を平均して3個から4個持っているという説があります。なぜそれで生き延びることができているのかというと、父親から致死性遺伝子を受け継いでも、母親から良質の遺伝子を受け継いでいるからです。
不具合を完全に除去できないという、遺伝システムのバグや不具合のように思えますが、ひょっとしたらこれも遺伝的多様性を保障する何らかの意味がある仕組みなのかもしれません。